【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也さん、現状の野党分裂は新進党解党よりはマシ「年末というのはいろいろなことが今までもありました」「そこまでは行っていないものの、かなり日本の政治としてはひどい」

2017年12月06日 23時25分18秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]岡田克也さん、先週2017年11月28日、筆者・宮崎信行撮影。

 岡田克也さん(当選10回、三重3区)は平成29年2017年をしめくくり、「かなり日本の政治としてはひどい」としながらも、新進党が解党された平成9年1997年末よりはましだ、との認識を示しました。

 これは、きのう、12月5日(火)の定例記者会見で強調したものです。

 ところで、これまで当ブログは、bdバックデート、fdフォワードデートを明記することで、そのエントリー記事の投稿日と、その事象の発生日とを同時にする工夫をしてきましたが、あまり利用価値が無いので、今後は、なるべく、書いたその日の投稿日時のままにしようと思います。

 岡田さんは、野党が3分裂した現状を振り返り、

 「年末というのはいろいろなことが今までもありました。党が突然解散されたり、そういうこともかつてありました。新進党が解党されて、あわてて、小さな党が幾つもできて、やがて民主党と合流するという。そこまでは行っていないものの、かなり日本の政治としてはひどい、この(9月・)10月・11月・12月だったと思います」と語りました。民進党ホームページに掲載されました。

 新進党解党時よりはマシとの認識です。私としては、20年前の新進党解党は許せませんが、当時は私も今より20歳若かっただけあり、希望があったように感じます。

 岡田さんが代表をつとめる会派は13名ですが、衆議院14名の新党友愛が、創価学会系衆参両院議員と会談をやったことがあります。これは、平成10年1998年3月19日の夜のことです。ホテルニューオータニのガーデンコート4階にあるレストランで、新党友愛の中野寛成代表、伊藤英成幹事長、川端達夫政調会長と、新党平和の神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長らが会談しました。

 このときは、まず料理店にテレビカメラ数台が待ち構えていることを見て、秘密主義の創価学会の冬柴さんが「ちょっと、こんなつもりじゃないんだ」という趣旨の発言をして、不快感を表明。ところが、友愛はしてやったりの表情でした。会談終了後は両党首らが囲み取材に答えました。友愛からは、「社公民も、自公民もあったけど、公民はいつも一緒でしたね」との発言に対して、神崎・平和代表からは「きょうは地方政党公明の桜井・東京都議会議員らも同席した。桜井らが同席することが、私たちにとってどういう意味か分かってほしい」との言葉がありました(私はこの言葉の意味は今でも不明)。この後、冬柴幹事長が「きょうは顔あわせ程度で、とりたてて実りがある会合ではなかったですね」と語ると、伊藤幹事長が「それ、どういう意味よ!」と語りました。このような和気藹々とした余裕は今の政治にはまったくありません。この後、鉄面皮の印象がある、神崎代表が明るく番記者に「それでは上の階(オータニ5階)にある喫茶店で懇談しましょうか」というと番記者たちが「お願いします」とぞろぞろついて言ったので、私たち友愛の番記者数名はいそいそ帰りました。

 その時の記事が毎日新聞に載っていたようです。

[毎日新聞記事データーベースから引用はじめ]

新「民主党」後も公民連携
1998.03.20 東京朝刊 2頁 2面 (全83字) 

 新党平和の神崎武法代表、新党友愛の中野寛成代表、公明の鶴岡洋幹事長ら3党の幹部は19日夜、都内のホテルで会談し、新「民主党」誕生後も連携を維持していくことで一致した。

[毎日新聞記事データーベースから引用おわり]

 このように、全83文字、1行だけのベタ記事になったのでした。政治部というのは、1行のために何時間取材しているんだか。

 で、この20年前の記事で、「社公民も自公民もあったけど、公民はいつも一緒でしたね」と、連合・旧同盟系と創価学会は、その後も仲良くしていた印象がありますが、ただの一度も国政で一緒にやったことはないですね。参議院神奈川選挙区も浅尾慶一郎さんと松あきらさんを相互に応援した1回だけでバーターが終っています。旧民主党のひそかなタブーである、小選挙区での創価学会の支援も、友愛のメンバーでは、誰も受けていないのではないでしょうか?

 また、伊藤幹事長はトヨタ自動車の社員で、同社の豊田章一郎社長が当時は旧経団連の会長でした。

 けっきょく、創価学会を失っても、旧民主党は政権交代できたわけです。

 なので、発想を変えて、連合会長の、神津里季生なる者は、吉良上野介のように斬り捨てて、少なくとも、原発推進の電力総連、反日教育の日教組、公害推進税制改正でしゃばりの自動車総連などの産別は他の党を応援してもらうことで、別れてしまってもいいのではないでしょうか。具体的に、組織票の足し算は示せませんが、それでも、政権交代できるのではないでしょうか。

 まあ、当分は昼行燈を決め込むしかないでしょう。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki


【国会】岡田克也さんの質問に河野外相「アメリカの国際法違反の先制武力攻撃は想定していない」参議院憲法審査会は公明党が関係ない話でお茶を濁す逃げの姿勢

2017年12月06日 16時12分52秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

 きのうのアクセス数は、いつもどおりIP(アイピー)が1000を超えながら、PV(ページビュー)は3000を切りました。10年ブログをやっていて、9年ぶりくらいの現象です。今年は6月下旬からずっと国会が無かったので、投稿本数が減っていたことと、我が無所属の会も13議員という、先が見えない状態になりました。ブログを続けないと、私の政界・マスコミ界での影響力が下がりかねないので、続けますが、いずれ野党再編、政権交代もあるだろう、とのんびりと、なるべく1日1本にまとめながらやっていこうと考えます。

 実質会期末となった今日は、衆議院外務委員会に、殿、岡田克也さんが登場し、河野太郎外相から「アメリカが国際法に違反した武力攻撃をすることは想定していない」との答弁を引き出しました。参議院では憲法審査会が動き出しましたが、公明党1期生が「参議院は決算審査が大事だ」と憲法とは全く関係ない話を持ち出し、相変わらず逃げの姿勢のまま、国の骨組みを手直しする、2018年へと向かいます。

【衆議院外務委員会 平成29年2017年12月6日(水)】

●「アメリカが国際法違反の先制武力攻撃をするとは想定していない」河野外相が岡田克也さんに答弁

 大臣所信に対する一般質疑で、無所属の会の岡田克也さんが立ちました。岡田さんの問いに答えて、河野太郎外相は、米軍のB2及びB52戦闘爆撃機に搭載した核兵器について、「受け入れられないと理解している。日米間の堅固な同盟関係がそれを担保している」と自民党政権で伝統的なあいまいな答弁を展開。岡田さんが「米国がすべての選択肢をテーブルの上に載せている、と言っている。攻撃されたら反撃するのは当然だが、米軍が先制攻撃をすることもあるのか」とたずねると、河野外相は「国際法違反の武力攻撃は支持しない」と答弁。岡田さんが「過去にアメリカがやってきたことは、国際法違反でもやるならやる」とすると、河野外相は「米軍が国際法違反の武力攻撃をするとは想定していない」としました。

【参議院憲法審査会 同日】

 動き出しました。来年の通常国会にも、衆参とも同じ文章の改憲案が発議されることになりそうです。

 きょうの審査会では、「憲法に対する考え方」を各会派が表明し、その後、自由討議。

 自民党は礒崎仁彦さんが「1年余りかけてようやく実質的な議論が始まった」と述べて歓迎し、改憲への意欲を示しました。

 民進党の白真勲さんは「改憲の議論自体は否定しないが、この審査会で、安保法などの憲法違反についても議論したい」と語り、「解散権の制約、知る権利、国と地方の在り方について、論憲したい」と語りました。また、来夏が予想される日本国憲法改正手続きのための国民投票について「衆院選との同日選は避けるべきだ」と話しました。

 公明党の伊藤孝江さん。昨夏初当選で「この審査会で初めて発言します」としました。そのうえで、「GHQ原案に無かった二院制にもとづく、参議院の在り方は、行政監視機能を重視し、6年間の任期をいかして、人口問題などに絞った決算審査をすべきだ」と話しました。参議院の決算・行政監視など、憲法どころか国会法にも関係ない話であり、関係ない話で、先送りをはかる公明党の常とう手段。2014年7月1日の解釈改憲、2015年安保法で、党内で批判があることが、先の衆院選の結果からも明らかなのに、公明党国会議員団は現職が生き延びるための逃げの姿勢を貫きそうな気配。

 共産党の仁比聡平さんは「憲法制定の経緯を重視すべきだ。安保法は廃止すべきで、ことし5月3日の安倍晋三首相(自民党総裁)の憲法9条への、第3項追加メッセージは、議論を混乱させる」と批判しました。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑でした。初当選議員が地元のことを聞くことが多かったようです。議員が役所に聞くよりも、委員会で他の省も交えて聞いた方がよい、という感覚だと思います。2期生以上は、過去の経緯の説明を求めるのは、国会の方がいいのかもしれません。もちろん、委員会に立てない議員は、個別に役所に聞くことになりそうです。

【衆議院内閣委員会 同日】

 一般質疑がありました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑がありました。基本的には、第195回特別国会は衆議院では店じまいの様相です。

このエントリーの本文記事は以上です。
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