【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【現・長崎4区】10月22日投票の補選、立憲・末次精一さんが辞職し立候補へ、岸田「マイナ・理解増進」審判、沖縄・屋良朝博さん繰り上げか

2023年08月22日 18時54分56秒 | 国政統一補欠選挙
[写真]長崎県東京事務所の案内パネル、おととし、東京・平河町で。

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 自民現職・北村誠吾さんの次期不出馬表明後の死亡に伴う、2010年区割りの現行・長崎4区について、立憲民主党の比例九州復活の1期・末次精一さんが立候補することになりました。同党は、きょう22日の持ち回り常任幹事会で、公認を決定しました。

 令和5年秋の国政統一補欠選挙は、再来月2023年10月5日(木)に「参議院徳島・高知合区」が告示され、10月10日(火)に「衆議院現長崎4区」が告示され、10月22日に投票されます。

 ともに定数1、比例復活無し。

 岸田文雄首相にとっては、LGBT理解増進法・マイナ保険証・ゼレンスキー大統領を招いてのG7広島サミット後の初の国政選挙となります。

 すでに施行された改正公選法により、2020年国勢調査にもとづき長崎県の県別定数は4→3に減らされます。

 2010年にもとづく長崎4区は廃止されます。2つに割れていた佐世保市全域が新・3区となり、五島列島も3区に入ります。末次さんの戦術では、現・4区で選挙区としては初当選し、第50回衆院選では佐世保全域と五島列島(3・5万人)にも広げたい考えとみられます。五島・壱岐・対馬がある小選挙区で出ていた山田勝彦さんは新・長崎2区に回り、五島の支持者は末次後援会に譲ることとなりそうです。末次さん、山田さんはともに党内では小沢一郎さんに近い存在とみなされています。

 これとは別に、2カ月前に議員辞職した高野光二郎前自民党参議院議員がきょうSNSを更新し、「私自身の失態」として秘書への暴行により「高知県民・徳島県民の代表として責任を果たすことができない」「先月7日に相手方の元秘書さんに対し、直接、誠意を込めて謝罪した」としました。そのうえで「政治活動を離れるため、SNSも今月末で閉鎖する」とし事実上政界引退を発表しました。

 こちらは、岡田克也さんが代表をつとめた衆議院会派の国会対策委員長だった、広田一・元参議院議員が立憲民主党公認で出馬することとなります。

 末次さんの後は、屋良朝博さんが繰り上げ2選となり、立憲の沖縄国会議員不在が再び解消されることになります。

 あまりにも複雑な日本の選挙制度は、「選挙は、畠山理仁さん、たかまつなさんらインテリの知的遊戯だ」とのSNSミームが登場する事態となり、秋の補選はさらに複雑な構図となります。自民、立憲の両県連と公明地方議員団の票読みがすべてを決めることとなりそう。インテリの知的遊戯性は高く、投票率は低くなりそう。が、政権の中間テストの色合いは過去に比べても濃い選挙となりそうです。

以上です。