きのうの官報で、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」が「平成30年12月27日条約16号」として、天皇陛下により、公布されました。
8ページ分で、TPP本文のうち、一部を、「CPTPP」として取り出して先行して自由貿易を始める条約という立て付けになるようです。「アメリカ待ち」というニュアンスは変わらないのでしょうか。
そして、外務大臣告示として「12月30日(あさって)発効する、オーストラリア、カナダ、日本、メキシコ、ニュージーランド、シンガポールが参加している」と発表されました。そして、この告示に、TPPが「参考文書」ということなんでしょうが、1200ページ付録としてついている、という立て付けだと思います。
もちろん、TPP11としても、6か国だけでなく、ベトナムなども3週間遅れぐらいでどんどん入ってくる、と報道されています。
あさって、12月30日(日)、さあいよいよ、自由貿易協定TPP11のスタートです。
「宮崎さんは野党支持者なのに、自由貿易賛成なんですね」とよく驚かれますが、私は、横浜で経済記者をしていた経験から、自由貿易は日本に必要だとの強い信念を持っています。もちろん、廃業に追い込まれる国内業者もいるでしょうから、国内での予算措置などの対策は必須。
過去の当ブログをみると、2010年から、TPPについてかなり書いています。但し、当時は政権与党・民主党の足を引っ張ることになると容易に想像されましたので「パシフィックパートナー」とか意図的に訳の分からない表現をして、ごまかしていたこともありました。その後、野党・自民党、野党・公明党も(交渉に参加することに)賛成し、与党・民主党内で、派閥として「反対」を明言した小沢グループ(一新会、木曜会、新政研)が孤立していることになりました。
オバマ大統領のサントリーホール演説では誰も気づかなかったTPPですが、8年の時を過ぎて、なんとか成就。但し、今後アメリカが入ってくるとして、ISDS条項などのルール分野の多くは、私も大変懸念するところがあります。
あいかわらず、用語の解説をしないまま、この記事を書きました。最近ではまた英語を学びたい、という希望を持つ人が増えてきたように思います。オバマ大統領のツイッターなどを、日本語と変わらない感覚で、反応する人が多いからかもしれません。交渉過程での情報公開には問題も多々あったかと考えますが、米抜きルール抜きとはいえ、TPPいざ発効前々日となったときには、報道もSNS世論もほとんど無いというのは、やや拍子抜け。
なお、きのうは「日欧EPA」も公布されました。
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