恩根湯温泉・山の水族館の改築(改修)に関わった水族館プロデューサーの中村元氏は言う。施設を作るときにまず注力するのは「パブリシティー」だという。いくら良いものを作っても人々に注目されなければ値はないのだと…。
※ 講演をする中村元氏です。
3月13日(金)夜、札幌市生涯学習センター(ちえりあ)において「ちえりあ講演会」が開催され参加した。
講演会は「北の大地の水族館に奇跡が起きる ~集客倍増の仕掛けと新しいまちづくり~」
というテーマのもと、水族館の改築に際し地元で関わった北見市役所の若杉鉄夫氏が「地域活性化をもたらした北の大地の水族館の再生」と題して前座を務めた。
続いて、水族館プロデューサーである中村元氏が「弱点で進化を起こす、売れるモノづくり」と題して講演した。
※ 講演をする古くからの知人である若杉鉄夫氏です。
若杉氏は市役所職員ではあるが、社会教育畑を歩んできた人だけに、地域住民の方の考えに耳を傾け、その願いを少しでも実現しようと役所と中村氏との間に立って、いろいろと苦労されたようだ。しかし、話としては役所内部での苦労話であり、聞いている私にはあまり興味のある話でしなかった。
興味を抱いたのは中村氏の話である。
冒頭中村氏は、「私が一番大切にしているのはパブリシティーである」と断言した。
パブリシティーとは、簡潔に言うとPR活動であるが、中村氏が言うそれは、マスメディアにいかに取り上げてもらえるか、ということに心血を注ぐというのである。つまり、費用をかけずにメディアに取り上げてもらうことによって、莫大な宣伝効果を上げるということのようだ。
そのため中村氏は、滝を下から見上げるような水槽(滝つぼ水槽)、自然の川が冬期間凍るような形の水槽を造り氷の下で暮らす魚を見せる工夫をしたり(四季の水槽)、イトウがニジマスを食するところを見せるショーを開発したり(いただきますライブ)と、話題性のある水族館づくりに努めることによって、全国媒体のマスコミに取り上げてもらうことに成功したという。
中村氏が恩根湯の山の水族館のプロデュースを受託したとき、山の水族館は弱点だらけだったという。曰く、人がいない。ど田舎である。鮭類の魚しかいない。金がない。寒い。等々…。
そこで中村氏が構想した戦略は、「弱点で進化を起こす。売れるモノづくり」だったという。
その結果、リニューアル前は年間入場者数が2万3千人程度だったものが、改築後は一年間に30万人の入場者で溢れ返る水族館に変身したという。
中村氏は最後に言った。
弱点は克服できない。
弱点を利用する。弱点を乗り越える。そして、弱点を生かす発想が大切だ。
進化とは、ダメだから進化するのだ。
弱点を武器にし、弱点で進化する、という発想が大切ではないか、と…。
自宅から遠い札幌市生涯学習センターであった講演だったのだが、講師の一人若杉氏とは若い頃に仕事上のお付き合いがあったこともあり、久しぶりの再会に胸躍らせ駆け付けたのだった。およそ20年ぶりの再会だったが、故郷で活躍している若杉氏ははつらつとして若々しく見えた。
《ウォーキング覚書》
前回の覚書からまた5日間を過ぎてしまったが、今日3/13から3/17までの5日間の分を記録しておくことにする。
◇3/13 11,774歩 ◇3/14 10,270歩 ◇3/15 10,310歩 ◇3/16 11,309歩 ◇3/17 11,684歩
◇5日間合計 55,347歩 ◇3/13~3/17間の一日平均 11,069歩
この5日間は一万歩のノルマをどうやら達成した5日間だった。特に、14日、15日などはギリギリで達成しているが、これは私が常設コースと設定した〔都心コース〕、〔競馬場コース〕を歩き、不足分を歩数計を見ながら回り道をするという苦肉の策で達成したものである。13日は拙宅から宮の沢の札幌市生涯学習センターまで歩いたのだが、思っていたより歩数はなく約9,000歩ほどだったのは意外だった。