田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

初笑い 枝光 & 方正

2016-01-11 16:34:46 | ステージ & エンターテイメント
 10日(日)、2年ぶりに「シアターZOO寄席」を楽しんだ。変わらずに若々しく、勢いのある桂枝光師匠と、人気者の月亭方正の落語に会場いっぱいの観客とおおいに笑わせてもらった。

               

 北海道を拠点に活動を続ける桂枝光師匠が、例年お正月にはシアターZOOを会場に寄席を開いている。私は一昨年に続き、昼の部(午後1時45分開演)の「初笑い寄席」に出かけた。
 会場は老若男女、広い客層で満員の状況だった。(会場のキャパは120名くらい?)

 出演と演目は次の通りだった。

 ◇藤花亭梅殊  「初天神」
 ◇桂 枝光   創作落語「今どきのおばあちゃん」
 ◇月亭方正   「手水廻し」
 ◇桂 枝光   「千早振る」


 最初の演者である藤花亭梅殊は、札幌で活動するアマチュアの落語家だということだ。若々しい表情、語りが爽やかだった。演目の「初天神」は以前に枝光師匠でも聴いたことがあるが、そこにはプロとアマの差はあったが、なかなかの実力者と見た。

            

 続いて登場した枝光師匠は、得意の小ネタ満載で現代風俗を風刺した噺で会場を笑いに包んだ。枝光師匠の場合は古典落語を演ずる際のまくらの部分でも大いに笑わせてくれるが、日頃から人々の様子をよく観察していることがうかがえた。

 そして今回のゲストである月亭方正である。彼はご存じの方も多いと思うが、テレビ芸人で売り出した山崎邦正である。彼は2008年頃から落語家を志し、現在は住まいも大阪に移し、本格的に落語活動に打ち込み、芸名も正式に月亭方正を名乗っているという。
 私は彼がまた本格的に落語に取り組む前の5年ほど前に彼の落語を聴いたことがあった。その際に、滑舌の良さを感じて落語家としての将来性のようなものを感じていた。
 今回の「手水廻し」は、確か5年ほど前と同じ演目ではなかったかと記憶する。「ちょうず」の独特の発音が記憶に残っていたからだ。おそらく、彼にとっては十八番の一つなのかもしれない。今回もその「ちょうず」の発音に大いに笑わされた。

               

 トリはもちろん枝光師匠だったが、お正月ということもあり小倉百人一首ネタの「千早振る」を演じてくれた。いつも指摘する彼の発音は気になるところはあったが、いつもほどには感じず笑わせてもらった。

           

 今年は枝光師匠が活動の拠点を北海道に移してから25周年だそうだ。彼が北海道に落語(特に上方落語)の文化を定着させた功績は大きいものがあると思う。
 問題は彼に続く落語家が現れないことだ。彼も今年57歳になるようである。後継になるような方が育っているのだろうか?せっかく根付きつつある北海道の落語文化の灯を絶やさないようにしてもらいたいものである。