二見吊橋 ⇒ 新豊橋
豊平川上流のイレギュラーな河岸は私をスムーズには前へ進めてくれなかった。スノーシューの醍醐味を味わえるのはほんの少しだけで、さまざまな難関が私を待ち構えていた。それでもなんとかこの日の目標地点までは到達することができた。
「二見吊橋」を渡ることができず、「月見橋」まで戻った私は、結局川沿いを歩く道を閉ざされ、国道230号線に出ざるを得なかった。
国道の歩道を、スノーシューを片手に歩く姿はお世辞にも格好良いとはいえなかったが仕方がない。
私は昨年末に下見で確認していた、定山渓温泉の最奥部にかかる「いこい橋」を目ざした。定山渓小学校を通り過ぎたところに「いこい橋」に下るルートがあるのだが、踏み跡は皆無だったが下見をしていたおかげで無事に「いこい橋」に到達することができた。
※ すっぽりと雪に覆われた中に「いこい橋」はありました。
「いこい橋」から上流にはホテルや民家などはなく、いわば自然のままの豊平川が流れている。川沿いには歩くルートが見つけられず、いわゆる崖の上の部分を歩かねばならなかった。灌木の間を縫うように歩くスノーシューは昨年、一昨年の石狩川沿いを歩く気分だった。とは言っても、平坦ではなく絶えず上り下りを強いられた。
13時を過ぎていたので樹間で立ったまま菓子パンを温かい紅茶で流し込んだ。
※ 「いこい橋」の上流はこのような灌木の間を縫って進みました。
※ 灌木の間から見えた豊平川です。水面は凍っていました。
※ 灌木の中にはこのような歓迎(?)アーチ風のところもあり、和ませてくれました。
途中で一ヵ所だけ川岸に下りられるところがあった。川岸まで下りてみると、流れの緩やかなところでは川の水が凍り、流れの速いところは凍らずに水の流れを見せていた。
その流れの中で、雪の季節ならではの面白い光景に出会った。
しばらく川沿いを進んだが、やがて川沿いを進むルートは崖で遮られ、崖上に出なければならなかった。
※ 川岸まで下りられたところですが、豊平川は手前から左側に直角に折れ曲がっていました。
※ この不思議な光景は雪の季節ならではの光景です。ちょっと幻想的ですよね。
※ この写真がこの日のベストショットではと思うのですが、どうでしょうか?
※ ここから先は川岸を進めず、止むなく崖上に上がらざるを得ませんでした。
※ 崖上へ上がろうとしてルートを探しているとき、獣たちの崖上へ上がるルートを見つけ、そこを辿りました。
そこで目にしたのは網状の塀に囲まれた北海道電力の施設だった。何の施設なのか判別はつかなかったが、崖を背にして建てられているので、そこを巻いて進むより方法がなかった。さらに進むともう一ヵ所、やはり豊平川沿いの崖上に北電の施設があり、豊平川に近づくことはできなかった。
※ 崖上に無事上がった後の見た豊平川の流れです。
※ 行く先にこのような施設が2ヶ所あり、私はスノーシュー脱いで、道路に上がらざるを得なくなりました。
またしても国道230号線に押し上げられ、私はスノーシューを脱がざるを得ない羽目になった。そこからは国道を歩いて「新豊橋」を目ざした。
その間、およそ500m。豊平川を跨ぐ新豊橋は想像していたより立派なコンクリート橋だった。また、そこに見えた豊平川もかなり上流にいたっているにも関わらず、かなりの大きさの川に映った。
※ 国道に架かる「新豊橋」は想像以上に大きく立派な橋でした。
※ 「新豊橋」の横から上流を見たところです。次回はここがスタート地点となります。
この日(1月5日)は、豊平川の距離にしてわずか 3キロ弱、そこを進むのに4時間弱を要した。この間のルートがいかに困難なルートだったかを物語っているような気がする。
ちなみに、私の歩数計によると、進んだ距離は11.5km、歩数は15,487歩を示していた。この日は他に全く行動していないので、実質距離、歩数に近い数字である。ずいぶん往ったり来たりを繰り返していたことになる。
それでも「冬の石狩川河岸を遡る」ためのトレーニングとしては良いトレーニングとなった。さて、豊平峡ダムまで残りおよそ3キロである。なんとか近いうちに、と思っているのだが…。