田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌Cafe紀行 №94 fW.Scene

2011-12-21 19:15:18 | 札幌Cafe紀行
 カフェというよりはオリジナル家具や雑貨を取り扱うインテリアショップの片隅にカフェコーナーがあるというようなfW.Sceneです。こうしたカフェの在り方も一つの流れのようです。 

          
          ※ 南郷通りに面しているショップの建物です。
 
 fW.Sceneは地下鉄「南郷通18丁目」駅から南郷通を大谷地方面に5~6分歩いたところにありました。
 何も予備知識がないまま訪れたのですが、建物には「fW.Scene」のロゴとともに、「JOHNSON HOMES」のロゴも目に入ったので、「住宅メーカーに関連があるのかな?」と思いながら入店しました。

          
          ※ fW.Sceneのエントランスです。

 するとそこはカフェというより、家具や雑貨が所狭しと展示されていました。スタッフに聞くと店の片隅にカフェスペースがあるとのことで、そこに案内されました。(私たちは一階でしたが、二階にもカフェスペースがあるとのこと)

          
          ※ 店内に入るとこうした家具や雑貨が出迎えてくれました。

 帰宅してから調べたところ、fW.Sceneは「インテリアショップ&カフェ、北米住宅ショールーム&提案ブースが一体となった、暮らしをトータルコーディネートする新しいショップです。」と紹介されていました。
 どうやらここのカフェはあくまで商品の品定めをして疲れた客にもてなす程度の意味合いのように感じられます。ですから価格設定もリーズナブルに感じられました。

          
          ※ 私たちが使用したテーブルと椅子です。これもおそらく商品なのではと思われます。

 私がオーダーしたのは「バニラ&チョコチップのパウンドケーキ + ドリンク」(600円)でした。普通のカフェでは1,000円前後ではないでしょうか。

          
          ※ 私がオーダーしたパウンドケーキとカフェラテです。

 パウンドケーキは私にはやや甘すぎもてあましましたが、ドリンクとしてチョイスしたカフェラテはほどよいまったり感があり美味しくいただきました。
 海外からの輸入物やオリジナル家具や雑貨を品定めして部屋のインテリアを考えたり、将来の一戸建てを夢見る若いカップルには格好のショップであり、カフェかもしれません。

          
          ※ こうした一つの部屋をイメージした展示もありました。

【fW.Scene(エフダブリューシーン) データー】
札幌市白石区南郷通20丁目北1-23
電  話 011-398-5558
営業時間 11:00~19:00
定休日  水曜日
座 席  20席
駐車場  有(台数?)
入店日  ‘11/12/18

地球のステージ&パネルトーク in 北海道

2011-12-20 23:35:30 | 講演・講義・フォーラム等
 これまでとはちょっと傾向の違うイベントに参加しました。それはイベント名の副題に「私たちができる国際協力」という文字が目に入ったからでした。その文字に私の中である思い出が蘇ったのでした。 

 西側諸国には何十億トンもの穀物がサイロにあふれているというのに、それを飢えて死んでいく人々に分け与えていないのです。マイナス十度以下になる夜に、自分の身を包む毛布一枚もなく、飲めるものは水一滴すらない。焼けたトタンのあばら小屋には、脳膜炎・マラリア・腸チフスがまんえんしている。なにもほどこされないまま、人がジワジワ死んでいく…。

 上記の言葉は、1988(昭和63)年、当時6年生担任だった私はその頃世界的に大反響を呼んだ「We are the World」を参考にして、同名の創作劇を創りました。その劇の幕開けに子どもに語らせたセリフの一節です。
 あれから四半世紀を経て、「現状はどうなのだろう?」と思ったのが参加してみようと思った動機でした。(12月18日、白石区のリフレサッポロで開催されました)

          

 イベントは2部構成になっていました。
 第1部は、医師でNPO法人「地球のステージ」代表の桑山紀彦氏のトーク&コンサートでした。ここでは東日本大震災における桑山氏たちの活躍や被災者たちが逞しく立ち上がろうとする姿が紹介されました。この部分は大震災が起こる前までは、桑山氏たちがやっている世界各国でのボランティアの様子や世界各地の惨状が紹介されていたように思われます。桑山氏のスライドと解説と歌によるステージは、改めて東日本大震災のもたらした被害の大きさを再認識させられるものでした。

 続いて第2部は、4人のパネラー、1人の解説者が登壇して「私たちができる国際協力」
題してのパネルトークでした。
 パネラーは水泳を通じて国際貢献をしようと取り組んでいる田中雅美氏をはじめ、小学校教諭や北大生、そして桑山氏といったメンバーでした。さらにはJICA札幌センター長の外川氏が解説を務められました。ちなみに司会はお天気キャスターとしてお馴染みの菅井貴子さんという組み合わせでした。
 それぞれの立場から国際協力について語られましたが、キーワードは「知る」ということだったようです。諸外国と日本の「違い」を知る、そしてその「違い」に興味を持つことだといいます。
 違いを知ったとき、今の日本人のどれだけの人が行動に移すだろうか、と思いながら聞いていました。それは私自身にも跳ね返ってくる問いかもしれませんが、少なくとも自分にできる範囲での“国際貢献”を考えていきたいなと思いました。

          
          ※ パネルトークに登壇した4名のパネラーです。

 パネルトークで解説の外川氏から印象的なことが紹介されました。
 2011年に日本が諸外国から受け取った援助額が、例年開発途上国の中で最も多くの援助を受けている国を上回るだろう、と予測されました。つまり2011年は日本が世界で最大の被援助国になるということです。
 これまで日本から受けた数々の援助に対して、貧しい国からも続々と支援が届いたということです。

          
          ※ パネラーの一人、北大生の舘山彩佳さんが取り組んでいるフェアトレードアクセサリー工房で販売している様子です。手前が舘山さんです。

 イベント参加の動機だったアフリカの現状を詳しく聞くことはできませんでしたが、ひと時国際貢献について考えることのできたイベントでした。


札幌麺紀行 91 旭川ラーメン ななし

2011-12-19 21:33:20 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 UHB(北海道文化放送)の番組の特集で西区で人気第一位に輝いた「旭川ラーメン ななし」を訪れました。強烈な個性は感じさせませんが、じわーっと旨味が伝わってきます。さすが第一位に輝いただけの美味しさでした。
 
 「旭川ラーメン ななし」はJR琴似駅から直ぐの琴似栄町通りに面してありました。
 店の前へ行くと5~6人の人が店外に行列を作っています。「これは大変な混みようだなぁ…」と思ったのですが、時計を見ると11時30分の開店前のために並んでいた人たちでした。そこで私もその後に付いたところ、間もなく開店ということで店内に入ることができました。開店前から行列ができるところはさすがの人気店です。

          

 店内は細長く、カウンターがずらーっと並んでいます。入口のところに一組分だけテーブルが置かれていました。

          

 開店と同時に手際よく奥さんらしき方が注文を取りに来ます。私は店一押しの「味噌ラーメン」(700円)を頼みました。他のお客さんの注文を聞いていると、味噌と醤油が半々くらいのようでした。(醤油も人気のようです)
 私の目の前で主人がチャーシューを機械でスライスしていました。調理の直前にスライスすることで旨味を逃さない工夫でしょうか?

          

 入店が5~6番目だったにもかかわらず、あまり時間をかけずに注文のラーメンが出てきたところに手際の良さを感じました。
 まずスープをいただきました。とろみがあり、野菜の甘さが感じられます。しかし、味噌ラーメンにありがちな濃さをそれほど感じません。飲み易いスープです。
 麺は細麺で、スープがよく絡んで、しつこくない美味しさが印象的でした。
 大きく柔らかなチャーシューも魅力です。

          

 厨房をつかさどる主人と息子さん(?)、そしてサービス担当の奥さん、ともに押しつけがましいところがなく穏やかな接客態度です。ラーメンの味も押しつけがましいところがなく、中庸の良さを出している感じがしました。
 ラーメンの味も、接客も、「バランスの良さ」が西区一番の人気店となった秘訣のような気がしました。

 なお、テレビで「ななし」という店名について、開店当初に名前が決まらぬままスタートしたところ、馴染みのお客さんから「このまま名無し(ななし)でいいんじゃない」という声を受けて店名になったという秘話が披露されました。 

【旭川ラーメン ななし データー】
札幌市西区琴似1条1丁目6-16
電話    011-611-8336
営業時間  11:30~24:00
定休日   水曜日
駐車場   琴似商店街駐車場1時間無料
座席    20席
入店日   ‘11/12/17

トミカ・プラレールパーク

2011-12-18 23:48:58 | 札幌(圏)探訪
 一昨日の夕刊に「巨大 トミカ・プラレールパーク登場」という広告が出ていたのに釣られて今日の午前、TSUTAYA札幌琴似店に足を延ばしてみました。我ながら「物好きもほどほどにしないと…」と思いつつ…。

          
 
 トミカのおもちゃに興味があったわけではありません。プラモデルの趣味があるわけでもありません。
 「それなら何故に?」と問われるかもしれません。そう問われたら「大きな新聞広告に釣られて…」と答える以外にありません。そんな根拠のない理由で琴似まで足を延ばしました。もっとも今日の午後にはドニチカキップを使ってあるイベントに参加を予定していたこともあったのですが…。
                
 TSUTAYA札幌琴似店はJR琴似駅からちょっと離れた桑園発寒通り沿いのコルテナ・ビルの一階部分にありました。
 TSUTAYAの中でも道内最大級といわれる店内はDVD、CDのレンタルや販売、書籍(特にコミック)、文具などの売り場が広々と展開されています。

          

 目ざすトミカのプラレールパークは店の一番奥に鎮座してたくさんの子どもを集めていました。派手な広告のせいで私の中ではかなり大きなものを想像していましたが、大きさは部屋でいうと4畳半程度でしょうか。周りのスペースも含めてもプラレールパークのためのスペースは6畳程度といった大きさでした。
 そこにはトミカ独特のさまざまな列車が行き交っていました。
 トミカに興味があるわけでなく、おもちゃに格別詳しいわけでない私にとっては「あゝ、そう…」といった程度の感慨しか抱けません。ただ、札幌バージョンということで札幌時計台やテレビ塔が配されていたところが他のプラレールパークでは見られないとのことでカメラに収めてきました。

          

 私にはプラレールバークより、TSUTAYA札幌琴似店の店舗構成(大きさ)が目を惹きました。DVDもCDも、ましてやコミックも私には縁遠いものとなっていて、TSUTAYA系の店舗を訪れることがなくなって久しいのですが、久しぶりに訪れてその変貌に内心驚いていました。
 琴似店は先に紹介したTSUTAYA系店舗が扱う商品の他に、店内にはカフェが併設されていました。さらにはTSUTAYAとコラボするように各種の飲食店が店内と繋がって出店しています。まるでTSUTAYA店内で一日過ごしてほしい、とでも云うように…。

          

 商業形態もどんどん進化していることを感じさせられました。
 時代を追いかけようとは思わないが、時代に取り残されないよう時にはこうした新しい形態の店舗にも足を踏み入れてみようかな、と思った今日の午前でした。

今年も年末は札響の第九で

2011-12-17 23:53:20 | ステージ & エンターテイメント
 第四楽章…、聞きなれたメロディーが流れてきた。いよいよ合唱が始まると固唾を飲んで待っていると、始まった! バリトンの独唱に導かれて、150余名の大合唱がキタラのホールに響き渡る。いろいろあった2011年もいよいよ暮れていく…。 



 「今年も年末は札響の第九で…」といつもの友人たちと語らって、今日(12月17日)キタラで開催された演奏会に出かけてきました。
 私たちと同じように考える人たちが多いのでしょうか、会場は満員の状況でした。

 午後3時、演奏会が始まりました。
 今年の指揮者は一昨年と同じ尾高忠明氏です。(昨年は高関健氏でした)
 第一楽章…、弦楽器がトレモロを奏でながらスタートしました。第一楽章から力強く響く音が印象的でした。
 第二楽章…、曲調は第一楽章を受け継ぐようにも思えるのですが、全体としてはティンパニーが活躍するなど、少し違った印象を与えてくれました。
 第三楽章…、この楽章は緩徐楽章ということですが、なるほどホルンの音色がゆったりと瞑想的に響きました。
 そして圧巻の第四楽章です。「歓喜の歌」が響き渡ります。寄せては返す波のように、何度も何度も大合唱が繰り返されます。オーケストラの音と合唱の歌声が混然一体となってフィナーレへ突き進みました。
 指揮を終え放心状態のようだった尾高氏の表情が印象的でした。

 クラシックの魅力をまだまだ理解していない私ですが、「札響の第九」の魅力を少しは感ずることができた今年の演奏会でした。
 演奏会を堪能した私たちは夜の帳が下りた札幌の街に繰り出し、演奏会を振り返り、一年を振り返り夜の更けるまで(?)歓談したのでした。

古賀茂明著「日本中枢の崩壊」

2011-12-16 23:17:40 | 本・感想

 現役の経済産業省官僚だった古賀茂明氏が退職前に著した「日本中枢の崩壊」という本を読みました。日本の国力が凋落を続けているといわれる今、古賀氏の主張には耳を傾けるべき点が多々ありました。

               

 12月に入り、私には珍しく風邪をひいてしまい外出することがこのところ極端に減ってしまいました。(おかげさまで現在はやや回復傾向にありますが…)そのためブログに投稿する話題にも事欠いてきました。
 そこでこれまでの禁を破り、稚拙な書評的なものを書いてみることにしました。

 古賀氏は日本の凋落に危機感を抱き、その要因が現行の公務員制度にあるとして、自らが官僚(公務員)であるにも関わらず果敢に公務員制度の改革に取り組み、提言を続けました。その結果、古賀氏はその職に留まることができず、今年9月には依願退職せざるを得ない状況に追い込まれたのです。この書は、古賀氏がまだ経産省の現役官僚であった今年5月に著したものです。

 古賀氏は本書の最初に、

 その最大の原因が霞ヶ関の内向きの、すなわち省益にとらわれる論理である。そして、官僚がそうした内向き志向になっていく仕組みこそが問題の本質だ。その象徴として天下りがある。だから、天下りは悪でしかない、ということになるのだ。  
 現在の国家公務員制度の本質的問題は、官僚が国民のために働くシステムになっていないという点に尽きる。大半の官僚が内向きの論理にとらわれ、外の世界からは目をそむけ、省益誘導に血道を上げているとどうなるか。昨今の日本の凋落ぶりが、その答えだ。 

と指摘し、381頁にわたって日本の官僚や政治の欠陥を指摘しています。

 日本は今、国自体が凋落傾向にあると同時に、国と地方を合わせると1千兆円を超えるという膨大な負債を抱えていると言われます。
 なぜこんな状況になってしまったか?
 さまざまな要因が複雑に絡み合ってはいるものの、古賀氏はその要因を政治の貧困と官僚の怠慢に求めています。つまり政治も官僚も日本が急成長した高度成長時代のシステムに拘泥し、新しい世界の動きに即応したシステムになっていないと言います。そして、その最たるものが旧態依然として省益のためにだけ血道を上げる官僚システムであると指摘します。
 古賀氏は日本の産業振興を掌る経済産業省のキャリアです。さすがに産業政策をはじめとしてあらゆる分野に造詣が深いところを披歴してくれます。
 著書の中で古賀氏が言っていること全てが正鵠を得ているかどうかは分かりませんが、傾聴に値するところは数々あるのじゃないかと思われます。

 古賀氏は身を挺して政府や官僚の現状を批判し続けました。その結果、残念ながら官僚の職を離れなければならなくなってしまいました。
 今や誰もが指摘する日本の危機の現状を救うために、氏の思いを日本の政治に反映させるべく頑張っていただきたいと願っています。

               

 ※なお、私はこの「日本中枢の崩壊」を読む前に、同じ古賀氏が著した「官僚の責任」という新書版を先に読みましたので写真だけ紹介することにします。この著書は「日本中枢の崩壊」が出版された2ヶ月後に出版されたものです。内容的には「日本中枢の崩壊」のダイジェスト版的なものです。つまり私は古賀氏の著書を出版の順序の逆に読んだことになります。


夜明けのスキャット

2011-12-15 21:46:11 | その他
 バイトから帰った誰もいない部屋にラジオから流れる透明感のある由紀さおりのスキャットはなぜか深く心に響いた。その由紀さおりの「夜明けのスキャット」がアメリカやヨーロッパで大ヒットしているという。懐かしさがこみ上げてくる…。 

 テレビは12月13~14日、ジャズオーケストラ「ピンク・マルティーニ」と由紀さおりがコラボしてニューヨークで行ったコンサートが大好評だったと伝えています。
 由紀さおりが海外で突然のように脚光を浴びだしたのは、ピンク・マルティーニのリーダー・トーマスが由紀さおりの美しい歌声と歌唱力に着目し、オーケストラとのコラボレーションで『1969』というアルバムをリリースしたことに始まります。
 アルバムはたちまちヒットし、アメリカ、カナダではヒットチャートの第一位を記録し、その勢いはヨーロッパにも飛び火しているということです。

 私と「夜明けのスキャット」の出会いは、私の学生時代でした。夜バイトを終えて誰もいない部屋に帰ってきてラジオをつけると、深夜放送のテーマ曲として流れていたのを懐かしく思い出します。
 ル~ルルルル~♪と歌詞がない曲、由紀さおりの透明感のある歌声、誰もいない部屋というシチュエーション、etc.…。深く深く心に沁みわたってきたのを鮮明に憶えています。

 そんな思い出の曲が今再び脚光を浴びていることを率直に嬉しく思います。
 今夜は彼女の歌声を聴きながら、若き日の思い出に浸りましょうか…。
 ユーチューブに数多くアップされていた「夜明けのスキャット」の中から私が最も気に入った一つを添付します。こちらをクリックください。(安住アナのMCはいらないようにも思いますが…)


 気に入った「夜明けのスキャット」を探していたら、由紀さおりと姉の安田祥子がデュエットしているものが見つかりました。これが私に新たな感動を与えてくれました。ぜひこちらもお聞きください。こちらをクリックください。

久しぶりの授業(らしきもの)

2011-12-14 20:28:14 | ボランティア

 実に5年ぶりに子どもたち(?)の前でお話をしました。子どもたちといっても小学生ではなく、高校生を前にしての話です。高校生に話をすることなど初めての経験です。この一か月緊張しながら準備をし、本番を迎えました。


 10月下旬、市立大通高校のW先生から「大通高校の『暮らしの緑化』コースの生徒たちを前にお話をしてもらえないか」という要請がありました。
 大通高校の『暮らしの緑化』コースの生徒たちとは、私が取り組んでいる道立近代美術館前の空き地に“ART”文字を描いたときに一緒にアルテルナンテラの苗を植えてもらったり、アルテルナンテラの苗の冬越しをお願いしているという関係です。
 そこからの要請ですから断るわけにはいきません。期待に応える自信はなかったけれど応諾することにしました。

          
          ※ 生徒たちを前に緊張しながら話をする私です。

 要請の内容は、『暮らしの緑化』コース生徒たちがアルテルナンテラを育てる上でモチベーションを高めるようなお話をしてくれないか、というものでした。
 以来、どのように授業を組み立てたら良いのかと頭を悩ましました。それと同時に担当のM先生からはパワーポイントで視覚化した授業にしてほしいという要請があったのですが、それが私には重荷でした。
 
 以来、一か月以上私の頭から授業のことが頭から離れることはありませんでした。
 何せ5年もの間、多くの人の前で話をしたり、授業をすることがありませんでしたから私の頭はすっかり錆びついていて不安でいっぱいでした。
 追い詰められた私は次のように授業の骨格を組み立てました。
 1.私と花との出会い
 2.アルテルナンテラについて
 3.生徒からの発表(『暮らしの緑化』コースを選択した理由)
 4.暮らしの中で緑化を楽しもう!

 パワーポイントの作成も私には頭痛の種でした。何せ私には初めて作成を体験するのですから…。
 写真を貼り付けることと、文字を挿入するという簡単な画面を何とか28画面作成して本番に臨みました。(12月13日、午前と午後の二コマ)

          
          ※ 作成したパワーポイントの画面を写しながら授業を進めました。

 受講する生徒は午前も午後も15人くらいでした。
 生徒たちは全員が熱心に聴いてくれたということではありませんが、大して面白くもないどこかのおっちゃんの話を良く聴いてくれたと思います。
 果たして私の話を聴いた生徒たちがアルテルナンテラを育てることにどれだけ意欲的になってくれたか分かりませんが、少なくとも私にとっては貴重な経験をさせてもらったと思っています。

 彼らとアルテルナンテラを介しながら、来春にはまた近代美術館前に“ART”文字を一緒に描こうと思います。


映画 63 RAILWAYS ~愛を伝えられない大人たちへ~

2011-12-13 23:33:12 | 映画観賞・感想

 私個人にとってはいわくつきの映画でした。しかし、映画は主題設定の確かさ、出演者たちの好演などによって素晴らしい映画に仕上がっていました。 


 いわくつきの映画とは…、私のうっかりミスから起こったことでした。

 当選確率の低い試写会に当選しながら、私のうっかりミスから見逃してしまい昨日(12日)改めて札幌シネマフロンティアに出向いて観賞したのでした。

                  
 映画は主人公の三浦友和演ずる地方私鉄に勤める運転手が定年間近にして生起した夫婦間の葛藤を描いたドラマです。
 仕事一筋に実直に仕事を勤め上げた主人公は定年後は妻と二人でゆっくり過ごしたいと願っていた。しかし、妻は夫の定年退職を機に結婚を機に辞めた看護師の仕事を再開したいと宣言した。二人は衝突し、話は二人の離婚にまで発展してしまう。
 こうした夫婦の間の価値観の相違は大なり小なり今の私たち世代は内包しているのではないかと思いながら私は映画に見入りました。

          

 武骨で不器用な生き方しかできない主人公を三浦友和が好演しています。それはどこか三浦友和のイメージにオーバーラップできたからかもしれません。
 妻役の余貴美子は演技派で名高く期待に違わずいい味を出していました。
 そして効果的だったのが、二人を支えた脇役たちです。二人の娘役の小池栄子、主人公の運転手見習い役の中尾明慶といった面々がしっかりと脇をしめていました。

 映画の副題となっている「愛を伝えられない大人たちへ」という副題は、今退職期に入っている団塊世代のたくさんの男と女に、夫婦とは…、人生とは…、互いを思いやるとは…、などなどのメッセージを投げかけられているように感じながら画面に魅せられていました。
 良い映画に出会えた、と思いながら映画館を後にしました。


野風増

2011-12-12 22:43:03 | その他

 お前が二十歳になったら♪…、ご存じ、今は亡きシンガーソングライターの川島英伍が歌った「野風増」という歌です。本夕息子と三か月ぶりに一献交わしました。彼と二人きり酒を介して語り合う場が貴重です。 

 先日のAMOEBAの席で「近く息子と飲む」ことを話した時、ある後輩から「野風増の世界ですね」とある種の羨望を込めて言われました。(彼の子どもは女の子ばかりです)
 私が札幌に居を移してから定期的とはいかないけれど、折々に男二人だけで会って酒を介しながらあれこれを語り合っています。

 今夕、今年四度目になる二人だけの飲み会を某居酒屋で行いました。
 何を語るでもない、近況のあれこれを脈絡なく語り合います。
 彼の職場のことを、私の日常のことを…。
 男だけで語り合う至福のひと時です。

 私の息子は川島英悟が歌う二十歳の息子という年代からははるかに離れ、現在三十四歳です。
 だから「生意気ぐらいが丁度いい」とか「大きな夢を持て」などとは言わないけれど、家庭を大切にし、子どもを慈しみ、仕事に励めと声援する機会となっています。

 今夜も互いの今年を振り返り、来る年の互いの健闘を誓い合ったのでした。
 息子に「野風増」の歌の存在を教えながら…。

   お前が 二十歳(はたち)になったら
   酒場で二人で 飲みたいものだ
   ぶっかき氷に 焼酎(しょうちゅう)入れて
   つまみはスルメか エイのひれ
   お前が 二十歳になったら
   想い出話で 飲みたいものだ
   したたか飲んで ダミ声上げて
   お前の二十歳を 祝うのさ
   いいか 男は生意気ぐらいが丁度(ちょうど)いい
   いいか 男は大きな夢を持て
   野風増(のふうぞ) 野風増 男は夢を持て