以前から着目していた、ジープ・ラングラー・アンリミテッド(スポーツ:税込車両本体価格384万3000円)の試乗車が札幌にあるとの情報をキャッチした我々取材班は、いそいそと北海道クライスラー札幌琴似支店へと赴いた。
全長4.7mを超え、全幅は1.9mに迫るこの大きなクルマを、果たして乗りこなすことが出来るのだろうかと、私は大いに不安だったのだが、走り出してみると、その心配は杞憂であった。スクエアなボディなので、車両感覚は思いのほか摑みやすい。特に、オーバーフェンダーの感覚が摑みづらいのではないかと思っていたのだが、右フロントのフェンダーは運転席から目視できるし、左フロントフェンダーは見えないが、大体の位置はボンネットの位置から予想できる。また、リアのフェンダーもドアミラーでしっかり確認できる。公道を走る分には、そんなにブルーになることはない。ただし、試してはいないが、7.1mを越える最小回転半径なので、狭い場所でのパーキングには難儀することであろう。
そして、特筆すべきは、その乗り心地である。乗る前は、きっとトラックのような無骨な乗り味なのだろうと予測していたのだが、あにはからんや、そのしっとりとした上質なオンロードでの振舞いに、我々取材班3名は驚愕した。また、着脱式のハードトップボディを持つことから、きっと騒がしいクルマなのだろうと想像していたのにもかかわらず、静粛性も満足できるレベルにある。
なによりも魅力的なのは、その気になればハードトップを取り外して、オープン・エアの爽快感を満喫できるという点である。標準装着のオーディオの音質も素晴らしく、このクルマをフルオープンにして、長渕剛を聴きながらキャンプに出かけたりするのは、実に粋でいなせなひとときであろう。
特筆すべきは、あの無骨なサイドアンダーミラーが無いこと!そして、その代用となるカメラの映像は、インパネではなく助手席のドアパネルにあるモニターに映し出されるのだ!これは実用上もナイスな配置である。アメリカ車とは思えない気配りだ。
ボディカラーも魅力的な9色が揃っている。ああ、なんて素晴らしいクルマなんだろう・・・問題は、そのプライスと、相当掛かるであろうガソリン代(10・15モード燃費7.1km/L)である。
いやあ、感動した。ぜひ、試乗されることをオススメします。