先日、突如妻が「スケート場に行こう!」と言い出し、娘二人も大喜び。小学生の時に挫折して以来、スケート靴を履いたことの無い私は、ややブルーな気分で、付いていった。
美香保体育館は、かつて札幌オリンピックの会場となったほどの、由緒正しい施設である。
約30年振りで履くスケート靴。係の方によると、やはり初心者は「フィギュア」が立ちやすいとのこと。その靴を廊下で履いてみたところ、らくらく歩けるではないか!これならちょろいもんだと考えたのが、大きな間違いであった。
やはり、氷上においては、そう甘くはなかった。ようやく立って、壁伝いに進むのが精一杯。なおかつ、時々壁で談笑しているカップル等が居たりするので、それを回避するためには、壁を離れなければならない。何回かはうまく回避できたのだが、やはりスケート靴をコントロールするのがままならず、しまいには、クルッと回ってズデーンと仰向けにひっくり返ってしまった。あまりにひどい転び方だったので、周りの人たちが血相を変えて「大丈夫ですか!大丈夫ですか!」と集まってくる始末。幸いにして後頭部を打つことも無く、怪我一つ無かったのだが、あんなに恐ろしい体験をしたのは初めてだ。荒川静香さん、安藤美姫さん、浅田真央さんの凄さが、実感として分かった。あの人たちが、私と同じ人間だとは、とうてい思えない。
私は、もう2度と、スケートはしない。