マイレガシィが車検でドック入りしていた2日間。スバルディーラーさんのご厚意で、BRレガシィ2.5iを代車として借りることができた。
タイヤは205/60R16の「ブリザックREVO-GZ」。このサイズの車にしては、やや小径で貧相に見える。ホイールがアルミではなくホイールキャップなのも、ややもの悲しい。
ステアリングが革巻きでなくウレタンなのも、汗っかきな私にとっては、残念なポイント。
Dピラーが露出している点も、初代から受け継いできたグラッシーな美しさというか、レガシィの記号を失ってしまったようで、ちょっと淋しい。
とはいえ、走らせると、やっぱイイんだなあ。車両感覚が掴みやすいので、車自体の大きさのわりに取り回しはしやすい。サイズが大きくなったシートも疲れにくく、いいシートだ。
さらに、SI-DRIVEはやはりなかなか面白い。「I」モードと「S♯」モードとの違いは、まさに「ジキルとハイド」である。
燃費にいいとされている「I」モードだが、「S♯」の走りを味わってしまうと、若干瞬発力に欠け、ついついスロットルを踏み込んでしまいがちになってしまう。そのような走り方の場合、かえって燃費に悪いような気がする。
通常はやはり「S」モードあたりが、ストレスなく走れて、燃費もいいのかもしれない。こればっかりは、実際所有して実測してみないことには、なんともいえないのだが・・・
なお、Dレンジのままで一時的な操作を受け付ける「パドルシフト」のレスポンスと使い勝手は、きわめて良好であった。
ラゲッジスペースは、私のBPよりも、高さ方向に余裕がある。
イルミネーションは、レガシィ伝統のレッド。ただ、ハザードの位置と空調コントロールの操作ロジックには、一考を要する。これは、非常に使いづらい。
夜間走行時にオーバーヘッドコンソールから下方を照らす「シャワーライト」。ブルーのLEDが、なかなかムーディー。
紛失&付け忘れ防止のためにコードで繋がっている、フューエルキャップ。この辺の「スバル的装備」は健在であった。
さらにスバル的なのが、「イグニッションキー連動ライトオフ」が生き残っていたことである。「パーキングランプ」が廃止されてから、この機能は消滅して、よくある「ライト消し忘れ警告ブザー」に取って代わられたと思っていたのだが・・・
さらに凝っていることに、一度イグニッションをOFFにした後に、再度ライトスイッチを入れると、ライトを再点灯させることができる。これは、非常時の「パーキングランプ」の代用となることを想定してのロジックなのだろう。
いやあ、ここら辺は、きわめてスバルらしい!
そしてこの2日間で、356kmを走破したBRレガシィ。
燃費計数値は、12.0km/L。長距離ドライブだったとはいえ、「S♯」モードを多用したことを鑑みると、2.5LのAWD車としては、やはり優秀な燃費だ。
また、調査したところ、BR/BM型になってから、燃費計の精度はかなり向上している模様である。
フラットでしなやかな乗り心地。そして的確ながらも敏感すぎないステアリング。いやあ、やはりBRレガシィは、実にいいクルマだった。
だが、このクルマをディーラーさんに返却し、自分のBP2.0i(5MT)に乗り換えると、非常に鼻先軽く、俊敏で、自分になじむのだ。広々感に欠けるドライバーズシートも、むしろ心地良いタイト感だと思えてしまう。また、インテリアの質感は、むしろBP/BLの方が上だ。BP/BLも、名車だった。しみじみ思う。