マイレガシィの車検見積事前点検の待ち時間。この度4代目となった新型フォレスターを、試乗させていただいた。
まずは、店内の展示車で、ユーティリティーチェック。
「メモリー機能付のパワーリヤゲート」は、実用上便利そうな新機軸である。
BMWのように、「バンパー下に足を入れること」で開けることが出来れば、より素晴らしかったと思う。
この写真では分かりづらいが、リヤシートを倒しても荷室は完全フラットにはならない。明確な段差ではないものの、スロープ状に高低差が残る。まあ、実用上は大きなネガにはならないと思料される。
心強いのが、この「スペアタイヤ」の存在。やはり、SUV系のクルマに、これは必需品である。
そして、いよいよ試乗タイム。試乗させていただいたグレードは「2.0i-L EyeSight」(リニアトロニック:税込車両本体価格250万9500円)であった。フロントマスクは、先代のノーズ左先端にあった、無骨な「サイドアンダーミラー」が消滅したことで、スッキリした印象。
「サイドアンダーミラー」は、左ドアミラーの下に移動。ベロのようにこじんまりと装着されていた。
この「サイドアンダーミラー」で、いったい何を確認するのか、私自身は未だによく把握できていないのだが・・・日本の法規では、これが必要なのだ。
走り出すと、スバル車ならではのしっとりとフラットな乗り味が好ましい。アイポイントが高く、前後左右の視界は極めて良好。決して小さくはないクルマだが、車両感覚は掴みやすく、パーキングもやりやすい。スバル車に共通の美点である。
インパネ周辺のデザインがインプレッサとほぼ同じなのは、先代フォレスター同様である。
・・・ここらあたりは、なにか一工夫してほしかったような気もする。まあ、車両本体価格がリーズナブルなので、ここは目をつぶっておこう。
今回のモデルチェンジでの大きなトピックが、悪路走破性を高めるという「X-MODE」の搭載である。今回の試乗はオンロードで凍結もしていなかったので、その動作状況の確認は出来なかったが、北海道の冬道では大いに役立つと思われる。
そして、先進の安全装備「アイサイト」。ウインカーを出さずに車線変更すると、「車線をはみ出しています!」と、しっかりと叱ってくれる。ドライバーの運転マナー向上にも、一役買ってくれるディバイスだと言えましょう。
正常進化の、4代目フォレスター。最近スバルから出るクルマは、どれもが良くて、困ってしまう。
個人的に、フォレスターは初代と2代目のサイズ感が好きだったのだが、3代目と4代目は本格SUV的になり、やや大きくなってしまった。まあ、クロスオーバー的な役割は、「XV」が担うこととなったということなのであろう。
そして、カタログスペックをあらためて確認。「NAでアイドリングストップ付のリニアトロニック車」の燃費は、JC08モードで15.2km/Lと、なかなか優秀。マツダCX-5や日産エクストレイル・ディーゼルに充分太刀打ち出来ると思われる。
また、この時代にMTが用意されていることも、私のような好事家にとっては、嬉しい配慮である。さすがは、スバル。カタログ上の燃費がリニアトロニック車よりも劣っているのが、なんとも複雑ではあるが・・・
そして私は、ボクサーディーゼル搭載のフォレスターが、日本でリリースされることを期待したい。