プジョー208に触れた後、我々取材班はホンダのお店に向かった。
お目当ては、この「N-ONE」。
かつての「N360」を彷彿とさせる、そのフロントデザイン。「BMWミニ」や「フィアット500」と同様のコンセプトと言えましょう。
試乗させていただいたのは、4WDの「G・Lパッケージ」(CVT:税込車両本体価格136万円)であった。
パートスロットルでの印象は、悪くない。だが、加速しようと右足に力を込めると、「ヴォーン!」とエンジンが唸り、その音の高まりほど加速が付いてこない印象。このクルマに限らず、軽のNAのCVT車は、だいたいこのような感じである。「フォレスターのリニアトロニック」と「208の4AT」に乗った後だっただけに、余計にそう感じたのかもしれない。
ホンダ独創の「センタータンクレイアウト」。全高の違いからか、リヤシートは「N-BOX」ほどの広大さではない。とはいえ、大人2名が日常的に座ることの出来る広さを確保している。
加えて、リヤシートを倒すと荷室がフラットになる点は、大いに評価したい。最近、そうならないクルマが、増えてますからねぇ。
多彩なボディカラーと、3パターンのインテリアカラー。組み合わせ自由ではないとはいえ、ベージュ系のインテリアが選べるのは素晴らしい。ここは、スバルにも、見習ってほしい点ですネ。
なんだかんだいっても、この「N-ONE」、割と好印象。「LIFE」の居場所が無くなるのではなかろうかと、私は余計な心配をしてしまうのであった。
続いて向かったのは、日産のお店。RJCカーオブ・ザ・イヤーに輝いたという、「ノート」を検証するためである。
試乗させていただいたのは、4WD モデルの「X FOUR」(CVT:税込車両本体価格155万7150円)だった。マーチとの共通部品が多く見受けられるインテリア。だが、タイ製のマーチに対し、このノートは福岡の工場で造られているという。確かに、色遣い等のせいか、マーチよりはやや上質に見える。
近年流行の3気筒エンジンを積むこのクルマだが、軽自動車に乗ったすぐ後に乗ったせいか、「むむっ、悪くないじゃん!」というのが、私の率直な感想だったりする。
そこはかとなくフランス車的なエクステリア。ルノーのバッジが似合いそうだ。決して、悪くないと思う。
・・・決して悪くないのだが、フィットやスイフトを差し置いてこのクルマを私が選ぶかといえば、答えは、「Non」だ。ご、御免。
また、新型ノートには、日本国内で消滅したティーダの受け皿として、「メダリスト」なるグレードが用意されている。カタログまで別仕立てなのだから、そこには日産の意気込みが感じられる。
だが、メダリストといえば、やはりローレルを思い出してしまう。そんなアナタは、私と同世代ですネ。