吉田拓郎氏は、もしかしたら、氏の最後かもしれないコンサートツアーを、関東地方で展開中である。
私は小学生の頃、TBS系列で放送されていた火曜夜8時のドラマのファンだった。
「おお!ヒバリ」「やあ!カモメ」「アヒル大合唱」・・・
そして1979年に放送された「男なら!」の主題歌だったのが、この「流星」だった。
その当時、吉田拓郎という人についてはあまりよく知らなかったのだが、この曲を「けっこういい曲だなぁ。なんでザ・ベストテンにランクインしないんだろう」と不思議に思っていた。
「男なら!」というドラマの内容はうろ覚えだが、北大路欣也氏と酒井和歌子氏をメインに山田隆夫氏が茶々を入れる、下町恋愛ストーリーだったと思う。
・・・余談ながら、岡まゆみさんの美しさにも、当時の私は、参ってしまっていた。
で、その最終回に拓郎氏が出演して、この曲を歌っていたのをリアルタイムで私は見ていた。
「吉田拓郎がドラマに出演して歌を歌う」なんてことは、あの当時としては大変画期的なことだったのだが、青い果実の小学生だった私が、そんなことに気付くはずも無い。
その3年後の1982年に、自分が拓郎氏の虜になるなんて、その頃「アリス好き」だった私は、考えもつかなかった。
当時高級品だったビデオデッキは我が家には当然無かったが、せめてカセットに録っておくべきだったと、私はしばらくの間、後悔していたものだ。
だがしかし、このIT時代の21世紀。
親切な方が、その映像を、YouTubeにアップしてくれたではありませんか!
「流星」は「けっこういい」どころか、夜空にきらめく名曲だ。
♪静けさに勝る 強さはなくて
この、フレーズというか、詩が、素晴らしい。
現代だったら、「既読スルーに勝る 強さはなくて」・・・と表現できそうだ。
我が娘たちが、このせつないモノローグの美しさを感じ取ってくれるようになればいいなぁ・・・と、私は小さく願う。