その日、同行した尾車氏の進言により立ち寄ったのが、レクサスのお店である。
あまりにもうやうやしい「おもてなし」に、むしろ気がひけて、私単独で訪れるにはやや敷居が高い、この場所。
氏の提案は、シャイな私には「渡りに船」だったかもしれない。
尾車氏の着目カーは、この「LC500h "S package"」。
搭載する3.5リッターハイブリッドエンジンは、排気量5000cc並のパワーを発揮するという、巨大なFRクーペ。
税込メーカー希望小売価格は14,522,000円と、中古マンション並みのお値段である。
「超小型フルLEDヘッドランプ」と「スピンドルグリル」が、近年のレクサスの「記号」である。
全幅1,920mmというサイズを活かした、ヒップバーンなリアフェンダー。
エッジが効いて、小股の切れ上がった「フルLEDリヤコンビネーションランプ」のデザイン。
シューズは、リアが275/35RF21のポテンザ。
フロントのサイズは245/40RF21で、共に「ランフラットタイヤ」である。
ダークローズとブラックのコントラストが妖艶な、インテリアカラー。
先進の「TFT液晶式メーター」に、
真っ赤に燃える情熱の薔薇のような
「アルカンターラ/本革スポーツシート」。
液晶メーター内には、GPS時刻補正機能付の「アナログクロック」が埋め込まれ、
シフトレバー横には、10.3インチワイドディスプレイのリモート操作を指先で行える「リモートタッチ(タッチパッド式)」が鎮座ましましている。
リアシートが、二人掛けというのが、これまた贅沢感を増長させる。
トランクルームは、クーペゆえ、あまり広くはない。
その下に収まっているのは、いわゆる「ハイブリッドバッテリー」と、
「工具セット」である。
スペアタイヤは未装着だが、デフォルトのシューズが「ランフラットタイヤ」なので、それは大きな問題ではないと思われる。
ルーフパネルを見た時に、「これはひょっとして、太陽光パネルなのでは?」と思った。
たがしかし。
セールスマン氏いわく、これはデザイン上のカーボン調「CFRPルーフ」なのだという。
1000万オーバーのハイブリッドカーなのだから、ここは「太陽光パネル」を奢って、CO2排出削減に寄与して欲しかったと、私は気弱に訴えたい。
レクサスのセールスマン氏は、「良かったらご試乗もどうぞ❗」と言ってくださったのだが・・・
この日の我々取材班は、いわゆる「照れてジンジン」状態に陥ってしまい、カタログをいただくのみでこの親切なレクサスディーラーさんを後にしたのだった。
だが、この記事を書きながら。
「やっぱ、旅の恥はかき捨てで、照れたフリをしながら試乗させていただくべきだった」と、私は今、激しく後悔している(^^;