『ゾーイの物語 老人と宇宙4 (ハヤカワ文庫SF)』
ジョン・スコルジー、2010、『ゾーイの物語 老人と宇宙4 (ハヤカワ文庫SF)』、早川書房
老人と宇宙、第3巻を養女のゾーイの目で描いた。
75歳を過ぎた老人が人類のコロニーを防衛する戦士になるという設定で始まった本シリーズは、それはそれで面白いが、それは、その設定を置くとしたら、このシリーズで単独で面白いのは、本書かもしれない。人類にたいする反逆者の娘であり、反逆者の父の貢献によって宇宙の一種族から最大の崇敬の念を抱かれることになった彼女の思春期の物語であり、成長の物語でもある。
シリーズの読者からすると、なんとなく不全感の残った第3巻の読後を補填する見事な補遺となる。
ゾーイの物語 老人と宇宙4 (ハヤカワ文庫SF) | |
ジョン・スコルジー | |
早川書房 |