寝本にしていて、睡眠時間が減らされる十二国記、3巻目は、応仁の乱の頃、親に捨てられた延麒六太と同じ時代の瀬戸内の海賊の領主の後継だった延王尚隆こと小松尚隆の物語。
先王の専横により国が乱れて人々の生活も成り立たなくなっていた雁国を立て直すことになった延王と延麒、彼らの前に簒奪者が現れる。六太たちは国が人々を苦しめると考えているので、権力を行使することよりもむしろ、人々の事を知り、人々が自発的な行動を起こす事を期待している。六太を誘拐したのは昔出会った似た境遇の子供であった更夜と養い親となっていた妖魔の「ろくた」だった。彼らが仕えたのが元州侯の嗣子斡由、簒奪者だった。斡由は父を幽閉していた。
物語の背景にあるのは国家論とも君主論とも言うべきもので、某国A首相の必読書といってもいいのではないか。もはや手遅れのようでもあるが。