『風の万里 黎明の空(上)(下)十二国記4(新潮文庫)』
三人の女子の成長記といって良いだろう。
景王陽子、海客として、異世界に連れてこられ、選んだ景麒は擬王に囚われ、延王の助けを借りて即位するが、選ばれた王として心もとなく学びのために王宮を出てしまう。
大木鈴、海客であり、異世界での適応のために、才州国、先先代の扶王の愛妾であった梨耀に使えるが、自分の境遇と対応に適応できず、同じく、海客であったという景王陽子に会うべく、慶国を目指す。
追放された芳国の峯王の娘、公主祥瓊、簒奪された公主はかろうじて命を存えることをゆるされ、召使に身をやつし、命をつなぐ。しかし、彼女は、自らの境遇が納得できない。同年輩の景王陽子に会ってみたいと、手段を尽くして慶国を目指す。道中、陽子の友人の半獣楽俊と出会う。
この三人が、圧政を尽くす止水郷の支配者昇紘と和州州侯呀峰、その背後にいる冢宰靖共に拓峰と明郭の町の男たちと挑む。三人ともにそれまでの自信の無さと自己憐憫と自己発見できなかった自身を見出し新しい伊歩を踏み出す。終章の景王陽子の宣言はすばらしい。ファンタジーではあるものの、読み方如何では自分自身の物語でもあるのだ。
景王陽子、海客として、異世界に連れてこられ、選んだ景麒は擬王に囚われ、延王の助けを借りて即位するが、選ばれた王として心もとなく学びのために王宮を出てしまう。
大木鈴、海客であり、異世界での適応のために、才州国、先先代の扶王の愛妾であった梨耀に使えるが、自分の境遇と対応に適応できず、同じく、海客であったという景王陽子に会うべく、慶国を目指す。
追放された芳国の峯王の娘、公主祥瓊、簒奪された公主はかろうじて命を存えることをゆるされ、召使に身をやつし、命をつなぐ。しかし、彼女は、自らの境遇が納得できない。同年輩の景王陽子に会ってみたいと、手段を尽くして慶国を目指す。道中、陽子の友人の半獣楽俊と出会う。
この三人が、圧政を尽くす止水郷の支配者昇紘と和州州侯呀峰、その背後にいる冢宰靖共に拓峰と明郭の町の男たちと挑む。三人ともにそれまでの自信の無さと自己憐憫と自己発見できなかった自身を見出し新しい伊歩を踏み出す。終章の景王陽子の宣言はすばらしい。ファンタジーではあるものの、読み方如何では自分自身の物語でもあるのだ。