South Is. Alps
South Is. Alps
Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


読了・シベリア鎮魂歌:香月泰男の世界

立花隆、2004、『シベリア鎮魂歌:香月泰男の世界』、文藝春秋

香月泰男のシベリア体験をつづった『わたしのシベリヤ』(1970年、文藝春秋)は、立花の構成と聞き書きよるものであったそうである。本書は、その再録も含め香月のシベリア体験を取材したNHK山口の番組のノベライズと再構成、山口県での長時間に及ぶ講演を加筆再構成してできあがった作品である。また、すべてのシベリアシリーズの図版を見ることができる。立花が本書の中で繰り返し言っているように、図版では読み取ることができないものが多いようで、是非、現物の作品を見たいものである(はっきり記憶しているわけではないが、1994年に愛知県立美術館で「香月泰男」展が開催されており、見に行った気がする)。
わたしは香月の作品について語ることも本書全体について評することもできないが、ふたつのポイントだけ指摘しておきたい。それは、「赤い屍体」と「黒い屍体」についてと、作品「囚」についてである。
「赤い屍体」とは香月がシベリア送りのために有蓋貨車に乗せられて満州の平原を北上していた際に見かけたという日本人の屍体である。戦いが終わり現地の人々の恨みを買った人物が殺害され、皮膚を剥かれて放置されていた。作品「1945」にこの「赤い屍体」が描かれている。「黒い屍体」とは、広島長崎の原爆において焼かれた人々の屍体である。前者は戦争における「加害経験」を後者は「被害経験」をそれぞれ象徴するものである。すなわち、香月は彼自身の悲惨なシベリア体験にもかかわらず、単なる戦争被害者とのみ自らをとらえていたのではなく、自らも加害者の一員であったこともまた記憶すべきであることを強く示唆するのである。
また、庶民である彼自身を含む日本人たちが加害者になり被害者にったのは、自らの意志によるものではなく、むしろ、為政者の政治的判断による。一遍の文書により軍隊に送られ「殺人」を強いられ加害者にならされたか(作品「朕」における軍人勅諭)、あるいは、一遍の降伏文書によって自ら意図して参加したものでもない戦争状態から、一方的に解放される。そして、戦争とはいえ戦いの中で直接的な死を遂げたばかりか、日本人の戦死者の多くが餓死者であったこと。それは、兵站を全く構想し得ない貧困な思想をもつ軍隊によって戦場に送り込まれた庶民(作品「<私の>地球」に書かれている「ホロンバイル」「シベリア」「インパール」「ガダルカナル」「サンフランシスコ」の地名)。歴史の中で翻弄されていく庶民の納得のいかなさについて、作品制作を通じて香月はこだわり続けたのである。もちろん、香月は戦中にあって反体制であったわけではなく、この納得のいかなさというのがポイントである。
作品「囚」は作品の右手に黒く窓とおぼしき空間があり、ここからのぞき込む顔がある。ソ連兵という。その窓の左手にはソ連の象徴である鎌とハンマーが描かれる。この作品は、シベリアの収容所で囚われる香月らのいる内部を監視のためにソ連兵がのぞき込んでいる構図なのだが、逆に収容所列島(ソルジェニーツイン)によって囚われているソ連の人々をも指すという仕掛けになっている。囚われが双方向的なのである。
戦争における体制と庶民の問題、戦争体験の被害加害の問題、囚われの双方性など、昨今、憲法改正問題や自衛隊のイラク派遣、少し前の歴史教科書問題、あるいは、最近の竹島問題など、我々の戦争体験の評価について改めて心すべき時期、立花とともに香月に作品を吟味しつつ、戦争について深く考えることはきわめて大切であろうと思われる。

三隅町立香月美術館
山口県立美術館所蔵香月泰男作品

シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界

文藝春秋

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2005-03-19 12:14:50 | 読書 | コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )


パーティ・恩師の退官祝い

大阪茨木市の日航ホテル茨木でパーティがあったので出席してきた。懐かしい顔ばかりで、思い出ばなしにふけった。30年ぶりに逢った顔の中にはその時に思い出せず、帰宅してから参加者名簿を見てあいつかと思い出した人もあった。お互い思い出せないよな・・・。
パーティ料理で、特記すべきものなし。

2005-03-18 23:52:48 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


ブイヤベース

ブイヤベース(ヒラメの骨付き切り身。身を四枚におろす。骨をニンニクで香り付けをしたオリーブオイルにタマネギ、ニンジン、セロリの葉とともに、白ワインと水で1時間ばかり煮込む。ローリエ、赤唐辛子、粒胡椒、プロバンス・ハーブと塩で、香りと味付けをする。ジャガイモと大根、プチヴェールはあらかじめ塩ゆでしておく。サフランを水に入れて色出ししておく。スープができたところで、ダシになった骨と野菜を取り去る。切り身と野菜を入れて火をとおす。サフランを水とともに入れる)
白ワインは料理用でよく、野菜は適当なものでよい。ポイントは、ダシ取り用の野菜とわけることか。また、魚介については好みだが、鯛は脂が出過ぎてしつこくなる。複雑な味が好みであれば、蝦蟹貝イカタコなどを入れれば、なおさら結構。野菜よりも魚介を多くしても良い。意外に簡単にできる。

(補足)
残ったブイヤベースのスープに米を入れてリゾットにすると美味しい。翌朝、米が少し堅めのところで加熱を終え、お弁当に持たせたら好評であったそうな。

2005-03-17 22:30:02 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


パーティ・マリオットホテル・ボールルーム

マリオットホテルでのパーティ。ビンゴ・ゲームで盛り上がったが、こっちは、盛り下がった。

これは、現代のポトラッチというべきか。あるいは、新しい形の「講」というべきか。なんの威信をかけたものか解らないが、おそらく、半分以上の景品は会費の金額を超えていて、十分これを取り戻していったようだ。その意味で、均等に集められた金額が、集約された形で再配分されていったようである。

2005-03-16 22:30:03 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


会食・熱田・賀城園

熱田の賀城園で会食。住宅地の中にある料亭。元々古いお屋敷の庭を生かした離れ形式の料亭とやら。なかなか雅な・・・。
http://www.gajouen.co.jp/

2005-03-15 20:53:48 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


いわしの梅干煮

いわしの梅干煮(日本酒を煮切り。梅干、出し昆布、濃い口醤油。いわし丸のまま)
厚揚げの煮物(こぶかつおだし。厚揚げを煮る。薄口醤油、日本酒。片栗粉でとろみをつける。しょうがを載せて)
ほうれん草のおしたし

2005-03-14 20:18:39 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


水餃子

水餃子(キャベツみじん切り、ニラ小口切りに塩を混ぜしばらく置いた後、絞って水を切る。えび剥き身を粗ミジンに切り、先の野菜と豚ミンチ肉とあわせて、よく混ぜる。ショウガみじん切り、醤油とごま油を混ぜよく混ぜてなじませる。市販の餃子の皮で包む。水餃子とする。皮も自製したいところだら、時間がなかったので・・・)
麻婆豆腐(白ねぎを四つ割し、ミジンに切っておく。しいたけを小さく切っておく。ショウガみじん切りを油でいため、香りが出たところで、豚ミンチをいためる。しいたけ、白ねぎを入れてさらにいためる。あらかじめ用意のたれ=豆板醤、豆鼓醤、甜面醤、紹興酒を混ぜ、豆腐を入れて、返す。花椒を摩り下ろしたものをいれ、香り付け、辛味付けをする。仕上げに溶き片栗粉でとろみをつけ、鍋肌からごま油を回しいれ、しあげとする)

2005-03-13 21:34:16 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


読了・レックス・ムンディ

荒俣宏、2000、『レックス・ムンディ』、集英社文庫

レックス・ムンディとは「世界の王」、本書は一連のキリスト物(たとえば、最近では『ダ・ヴィンチ・コード』、少し前なら、『イエスの遺伝子』といったもの)のひとつで、レックス・ムンディとは復活するイエスをさしている。キリスト教世界における出版物であれば、ひょっとして本書は、非難ごうごうとなるやも知れない。たとえば映画『パッション』では、イエスの最後の12時間が描かれたようだが、イエスに対するユダヤ人ローマ人の仕打ちが、反ユダヤムードを強く喚起するのではないかとかとかいった、批評プラスアルファが世情を駆け巡り、たかが映画、されど映画、特にイエス物のもつインパクトを知ることになったわけである。その意味で、本書のクライマックスにおける、復活するイエスをめぐっては、問題視する向きもなくはないかもしれない。
ただ、本書の仕掛けは、それにとどまらない。すなわち、人類の進化および最近の新伝染病(たとえば、HIVやマールブルグ病など)、新宗教である。主人公の青山はメインストリームから外れた冒険的考古学者、大学などの権威を離れて、トレジャー・ハンターもどきの発掘を繰り返している。人類学者や考古学者が飛び回るおかげで新伝染病が文明にもたらされるかのような説も述べられる。また、ハプロイド型人類とディプロイド型人類という言葉も重要なキーワードである。ハプロイド型はいわば単性生殖的(もしくはがん細胞が自己増殖していくような)人類であるのに対して、ディプロイド型は両性生殖で次世代を再生産する。本書の中では、復活するイエスはハプロイド型に進化(?)した新生物(がん細胞)と化しているのである。
自然科学的な最新情報や現代的事象を背景に、キリスト復活、聖骸布、聖地を解釈、読み取るという仕掛けになっている本書は面白かったが、途中で話の流れが読み取れてしまって、予想通りの結末になってしまったのは、残念である。また、ほんのボリュームも気になったのか、急ぎ足で書き連ねて行ったような感じである。


レックス・ムンディ

集英社

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2005-03-13 10:51:13 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


羊肉の料理

「ぐーすか・ぶーすか」さんにTBをいただきました。そういえば、羊肉の料理は少ないですね。ラムシャンクぐらいか。スーパーにあまり売っていないと言うこともありますけれど・・・。しかし、羊肉のおいしさは知っています。是非、次は、チャレンジします。

2005-03-12 23:45:31 | コメント | コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )


チキンソテーのトマトソース

チキンソテーのトマトソース(皮付きチキンを塩胡椒ししばらくおいておき、オリーブオイルとニンニクとともにソテーし皮と身に軽く焦げ目をつけ、皿に取っておく。同じ鍋にタマネギ、赤ピーマン、エリンギを炒める。ホールトマトと赤ワイン、粒入りマスタードを入れ、塩胡椒、ブーケガルニを入れ、煮込む)
パスタ(ブロッコリーとパスタをゆでる)

2005-03-12 22:54:37 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


1999年台湾旅行の記録

仕事場を整理していたら、1999年12月25日から29日の台湾旅行の際の食べ物の記録が出てきたので、記載しておく。台湾人の知人(女性)に招待されて出掛けた。とにかくひたすら酒と食事で歓待された。これほど飽食したことはないという数日間であった。

12月25日(土曜):名古屋→台北
昼食(新竹市の繁華街の店):鴨ビーフン(鴨の血のソーセージ、腸、胃、肉が入っている)。この店の名物らしい。
おやつ(新竹市青草湖畔):香腸(ソーセージ)、サイコロばくちをかねている屋台で、店の主人と賭をし勝ったらおまけのソーセージを追加してくれる。ビギナーズラックというべきか、どんどん勝ち続け、1本分のお金で10本以上を稼いだ。
夕食(新竹市):知人の友人の妻がタイ人で、彼女の手料理のタイ料理。ここでは、料理を記録していない。友人宅に引き上げる前、市内のスナックでカラオケ。

12月26日(日曜):
朝食:中華風クレープ。知人の両親の住む竹東鎮に向かう道にある茶店のようなところだった。両親、姉夫婦と二人の娘、知人の夫の親友たち。車二台で五峰山という観光地に向かう。その途中にある料理屋で昼食とのこと。
昼食(「王大牛餐庁」という客家料理の店):山ほどの料理がでた。(1)白切鶏(桔子醤)、(2)白菜の炒め物、(3)豚脚、(4)糖(酉に昔)魚、(5)竹筍と客家菜、(6)臭豆腐、(7)酸菜湯、(8)仙草湯、(9)刈包(酸菜+肉)、(10)紫色の山芋、(11)苦瓜、(12)蝦とクコ
このあと、五峰山にいき、原住民のタイヤル族が店を出していたり、清泉温泉に水着を付けたまま入っている人たちを見た。
夕食(新竹市):また別の友人宅に、およばれ。彼らは、高校の同級生でもあり、ビジネスの関係もあるようである。(1)薑母鴨(米酒で煮る鴨と野菜の鍋)、(2)豚脚、(3)蒸魚、(4)素麺

12月27日(月曜):新竹→台北→竹東
朝食は知人が買ってきてくれたショーロンポー。これをかじりながら、タクシー、バスを乗り継ぎ、台北の「忠烈祠」前で、別の知人(女性)と合流。久しぶりの再会。衛兵の交代を見物。タクシーで園山大飯店へ。
昼食:飲茶(湯葉巻き、アワビのかゆ、焼きそば、肉まん、シュウマイ、蝦餃子、青菜炒め、大根餅)
故宮博物館を見学、4Fの茶店でお茶。
夕方から、龍山寺を見学。屋台の焼きビーフンをおやつに。食い過ぎと飲み過ぎで胃が重くてしょうがなかったのだが、蛇のスープが良い。というので、商店街の中の蛇スープの店でスープを飲む。体がほてる感じ。
台北の知人と別れ、バスで新竹に戻り、ご主人がバス停で拾ってくれたので、竹東へ。商店街や夜店を冷やかす。途中で買ったサトウキビや釈迦頭を歩きながら食べる。知人のご両親らと近くの客家のラーメン屋に行く。麺は素麺のような感じで、薬草のような味の黒いスープ、鴨肉がのる幅広麺のものも食した。

12月28日(火曜)
新竹から竹東に向かう途中の麺屋で牛肉麺でブランチ。ご両親と合流し、桃園の蒋介石の別荘および墓所を見学。台北のホテル(晶華酒店)まで送ってもらう。前日別れた台北の知人と再会。彼女は、ホテルを斡旋してくれた。安い料金で宿泊できたと言うこと。
夜は、家内と士林夜市に電車で出掛ける。さんざん歩き回り、おいしそうな匂いのする店に入った。そこで、青茶、かまぼこのようなもの、蒸しエビ、「象魚」の清蒸、筍と豚の炒め物、ネギ肉まん。

12月29日(水曜)
仕事。

いや、よく食べた。繰り返し出てきたのが「鴨」だけれど、でもこれは「家鴨」(アヒルのこと)。日本では中華料理の店でないと食べられないが(時々、鶏に化けたりしている)、コクがあってむしろおいしく感じた。また、招いてくれた人たちが、客家だったので、台湾料理というよりも客家料理を食べたことになるようだ。

2005-03-12 18:30:49 | 記録 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


鶏の水炊き

鶏の水炊き(白菜、白ネギ、水菜、椎茸、豆腐、骨付き鶏肉)

2005-03-11 22:06:44 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


メバルの煮付け

メバルの煮付け(日本酒を煮きりにする。濃い口醤油と中国醤油で味を調える。中国醤油はたまり醤油。ただし、塩味はさほど濃くはない。しょうが、赤唐辛子、ささがきゴボウ、豆腐とともに、メバルを煮る。身に切り目を入れておくと火の通りが早い)
ほうれん草のおしたし

2005-03-10 21:59:34 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


ジャガイモのチーズ焼き?

ジャガイモのチーズ焼き(ジャガイモを拍子木に切り、オリーブオイルで焼き色を付け、モッツァレーラとゴーダのシュレッドをかけてやいた。軽く胡椒をかけた)
セロリとトマトのサラダ、前夜の煮込みの残り、ミラノ風サラミ

2005-03-09 22:55:02 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


スペアリブとキャベツの煮込み

スペアリブとキャブ角煮込み(フライパンにオリーブオイルをしき、ニンニクと赤唐辛子を炒める。つづいてタマネギ薄切りを炒めしんなりしたところで、ホールトマト缶を空け、トマトをつぶし、よく炒める。別の鍋にスペアリブを入れて軽く焦げ目が付くぐらいにやく。タマネギとトマトを炒めたものを、ここにあける。塩胡椒、ローリエ、ブーケガルニを入れ、赤ワインと水を足す。30分ほどしたところで、手で割ったキャベツを入れる。合計、約1時間煮込む)

2005-03-08 20:54:52 | 夕食・自宅 | コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )


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