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地域限定花魁言葉

2009年12月29日 | 雑記帳
 自分の出身を隠すために花魁言葉があることは知っていたが、どんなふうにその言葉遣いができたんだろうなどとは考えたこともなかった。

 「ありんす」で使われている「~~す」というのは、調べてみると「候」とあり、「サウラウ」から「サウ」に略され、さらに転じたものと載っていたので、たぶんそれだろう。

 「おさらばえ」の「~~え」というのは、結構迷う。単に終助詞としての「呼びかけ」「問いかけや念押しに親しみの気持ちを加える」ということだろうか。「故」という線もあるかなあ。

 どうしてこんなことを書き出したかというと、『JIN~仁~』である。
 ずいぶんと視聴率がよかったそうで、忘年会でも話題になるほどだった。
 もっともTBSをキー局としていない我が県では一週遅れ放送というのが悲しいが…。従って、最終回の結末に対する不満爆発?情報も事前にわかっていたところが、なお悲しい。

 それはさておき、中谷美紀演ずる花魁野風がなかなか切なかった。叶わぬ愛の気持ちを「雪」に喩えるところは絵になりました…。
 ところで、最終回に野風がこんなふうに言う場面がある。

 「先生にお任せしんす。」
 
 家族とともに観ていたが、この言葉を聴いて思ったことを口にしたら爆笑された。

 「これって『し』と『す』を逆にすると、全く秋田の言葉だよな」

 つまり、「先生にお任せすんし。」となる。

 意味も全く同じ、しかもどちらも丁寧言葉。妙なところで接点?を見つけたものである。

 方言といえど「~~すんし」はまだ使われる頻度が高い。そんな機会に間違って「~~しんす」などと言ってしまったらどうなるだろうと余計な想像までしてしまう。
 「私がします」は「私がすんし」となるのだが、「私がしんす」じゃちょっと驚くだろうねえ。

 地域限定でしか、笑えないか。