すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

今さらだけれど、キッパリ!

2010年05月16日 | 読書
 数年前、ベストセラーになっていた『キッパリ!』(上大岡トメ著 幻冬舎)が、ブックオフで105円だったので買い求めた。

 流行っていた頃、書店で少し立ち読みをしたことがある。整理本好きの私でも、まあちょっと単純すぎるかなと思って購入しなかったが、105円だったら損はないだろう、そんな気持ちである。
 手にしたのは発刊三ヶ月足らずの13刷かあ、ずいぶんと売れたんだなあ。さすがに幻冬舎、作りが上手だ。この表紙絵の印象度も強いなあ、と感心しながら、風呂場で読了。

 特に目新しいことが書かれているわけではないが、四コマ漫画とイラスト、チェックリスト等、雑誌的な体裁で読みやすい。
 あんまりあっさりと読み進められるので、逆に何も残らない感じが、思わず立ち止まった箇所はここである。

 「52 すぐ友達を呼べる家にする」という項目で、漫画に描かれている主人公(著者でしょう)は電話で「友達においで、おいで」といってから、散らかっている家の中を見てどうするか、考える。

 「あきらめる」か「限定 3ヶ所だけ集中してかたづける」
 
 あっこれだと思った。
 上大岡さんの言いたいのは「限定から始める」ということだ。
 そう思って前を振り返ると、かなりの率でそんなことが書かれている。

 自分に変容を求めようとするとき、些細なこと、小さなこと、限定された対象に向かって、動き出す。そこに集中させる。そしてそれを拡げていく、ということだ。

 印象的な表紙絵のポーズも、脚に力を入れることから始まる。

 そういえば、あの酒井臣吾先生が以前書かれていた「草むしりの原則」にそっくりだなと思った。