五年ほど前に津川雅彦(マキノ雅彦)の初監督作品として、ちょっとだけ話題になった映画だ。
『寝ずの番』
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/nezunoban/
秋田市での用事が済み、上映時刻にすべり込みセーフで観ることができた。
放映最終日。小さい観客席にはおよそ10人。いずれも年配者。声高に笑う者はいないが、おそらくは皆ニヤリ、クスリの時間だったろう。
R15指定も肯ける猥語、下ネタ連発の話であるが、文科省認定になっているだけありしみじみさも感じさせる作品だ。。
俗気たっぷりでありながら、軽妙、洒脱というイメージも湧いてくるのは、役者のセンスがいいからだろうか。
これは、やはり十代で観ても無理でしょう…という映画だった。
さて、私の住む地方では「寝ずの番」は一般的ではないように思うが、それでも故人を偲ぶ宴席は必ずあり、「供養だから」という言葉で皆その人、その場に応じた話題で一定の時間を過ごしている。
つき合いの長さや深さによって、よみがえる記憶の質、量は違うことは当たり前だが、身近な人々に共通に語られるエピソードがある人は幸せといってよい。
記憶を持っているみんなの中で、その人は生きているということになる。
生きることは紛れもなく本人によって価値づけられるが、もし語られる生があるとすれば、その価値も相対できるほど大きいのではないか。
人は二つの価値を生きている…なんて格好をつけて語ってみたくなる。
お盆だったら許されるかもしれない。
いい映画を観た。
『寝ずの番』
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/nezunoban/
秋田市での用事が済み、上映時刻にすべり込みセーフで観ることができた。
放映最終日。小さい観客席にはおよそ10人。いずれも年配者。声高に笑う者はいないが、おそらくは皆ニヤリ、クスリの時間だったろう。
R15指定も肯ける猥語、下ネタ連発の話であるが、文科省認定になっているだけありしみじみさも感じさせる作品だ。。
俗気たっぷりでありながら、軽妙、洒脱というイメージも湧いてくるのは、役者のセンスがいいからだろうか。
これは、やはり十代で観ても無理でしょう…という映画だった。
さて、私の住む地方では「寝ずの番」は一般的ではないように思うが、それでも故人を偲ぶ宴席は必ずあり、「供養だから」という言葉で皆その人、その場に応じた話題で一定の時間を過ごしている。
つき合いの長さや深さによって、よみがえる記憶の質、量は違うことは当たり前だが、身近な人々に共通に語られるエピソードがある人は幸せといってよい。
記憶を持っているみんなの中で、その人は生きているということになる。
生きることは紛れもなく本人によって価値づけられるが、もし語られる生があるとすれば、その価値も相対できるほど大きいのではないか。
人は二つの価値を生きている…なんて格好をつけて語ってみたくなる。
お盆だったら許されるかもしれない。
いい映画を観た。