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聴きたかった学習論

2016年10月17日 | 雑記帳
 漫画家やくみつるの講演(トークショー形式)を聴きに行った。テレビ番組への出演も多いからだろうか、たくさんの人が集まった。稀代の「クイズ王・雑学王」らしく話題は確かに豊富。風刺の効いた漫画を見てもわかるように、視点のずらし方が独特だし、関連付けの巧みさもさすがだった。人気の高さがわかる。


 クイズ番組の裏側、外国へのツアー旅行の独特の楽しみ方、名を連ねている各種審議会等の内輪話など、生の口から伝えられる情報は面白おかしく、番組や話題に接するとき、また見方が広がる気がした。何より相撲への情熱は予想どおりで、興味深かった。長い間培われた文化や生態について関心が高く、また深い。



 「はやく詰め込んだことは忘れるのもはやい」といったニュアンスのことを話された。クイズ番組はあまり見ないが、常連と言われる方々の博学は、小さい頃から自らの興味、そして動きを伴いながら蓄積されるものだろう。「(答えが)降りてくる」という表現に重みを感じた。そのへんからぜひ学習論も聴きたかった。


 様々なコレクターとしても有名な講師、その興味への問いかけに対し「コレクター機関説」という点を持ち出したのは納得した。「機関」があることによって後世まで文化が伝えられる。公的に実施されなかったり、組織化されなかったりする内容の場合、コレクターの存在は実に貴重となる。そうか、志だなと思った。