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四字熟語の一長一短

2017年01月15日 | 雑記帳
 恥ずかしながら結果発表。99問中84の正答。×だった15問の内訳は、完全にわからない(聞いたことがない)熟語が5、ど忘れが5、漢字の間違いが5だった。他はともかく、完全×は「広大無辺」「内憂外患」「「外柔内剛」「一得一失」「有為転変」「片言隻語」「有為~」は辞書になく、最後の熟語はどう読むか迷った。


 「へんごんせきご」と読む。「隻辞」「隻句」という言い方もするようだ。辞典では「一言半句」(ちょっとした短い言葉)の類語として載っていて、実際使われた文章も見たことがない。こんな難易度が高い熟語を出す必要があるのか!と自分の知らない言い訳ではなく、選抜試験問題というものの本質を考えたりする。


 うっかりミスは性格や現況を知るうえで、貴重なのかもしれない。「□□応答」は、当たり前だが「質疑応答」。ところが私は「即時応答」とした。笑える間違いではないが、スピード化に毒されている証拠か。「粉□砕□」は「粉骨砕身」。それを読みは同じでも「粉骨砕」としてしまった。頑張り砕けるのは心だったか。



 よく取り上げられる「笑える間違い」。一番有名なのは「」の穴あき問題を「焼肉定食」としたことか。最近の傑作は「」が「品川方面」という返答。いずれにしろ、漢字の造語力の強さだ。某保険会社が募集している創作四字熟語も面白い企画である。従来の熟語をパクリながら世相を表している。


 四字熟語の広まりに関する批判もある。「文語であるという意識が希薄になり、四字熟語の骨ばった字面の手触りと、音韻法則の独自性のみが面白がられるようになった」と別役実は指摘している。つまり、込められた意味の正確さよりも意味以外の要素が強い傾向だ。使いこなすには難敵という自覚が必要のようだ。