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流れが引き寄せる勝負の神

2017年01月24日 | 雑記帳
 ポイントは九日目にあったと思う。稀勢の里が琴奨菊に敗れ一敗となった日に、白鵬が高安に負け二敗となった。場所前の稽古情報では、琴奨菊に押し込まれていた稀勢の里が途中で止めたことについて、審判部長は「だから、横綱になれないんだ」と口にしたと言う。その心情もわかるが、当事者の行動にも訳がある。


 求めたいのは気迫、精神力。ただ、それをどのように発揮するかは一律ではない。大相撲という極めて日本的なパターナル社会の中でも認めざるを得ない。しかし、もし一敗で並んだ場合のメンタルを考えれば、その後の取組の不安要素は、比べ物にならなかっただろう。その日の勝負の神が微笑んだというべきか。


 もちろん、稀勢の里の優勝、昇進には難癖をつけるわけではない。昨年の秋場所初日、初の大相撲観戦をした時のイメージが印象的だったゆえに、「流れ」というものは実に面白いものだなと改めて感じるのだ。「綱取り」がしつこく繰り返された秋場所と、今場所初日が持っていた雰囲気には135度ほど(笑)の違いがあった。


 2016秋場所関連
 白鵬つれて国技館①
http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/8d73782ece0c75c909707b20a26b23e5

 白鵬連れて国技館②
http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/6c5521558b92ba603686b078d1c33327

 二手前から振り返る
http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/8d73782ece0c75c909707b20a26b23e5



 稀勢の里報道に埋もれているが、実は沢山の見どころがあった場所だ。御嶽海などの若手の活躍、そして豪風の好成績と勝ち方。得意パターンを築いたか。二度あった投げ技の痛快さ。十分に楽しませてもらった。数年前に、勤務校の長い廊下を肩を並べて(笑)歩いたことが思い出され、晴れがましい気持ちになった。