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ウンヌンとデンデンと

2017年01月27日 | 雑記帳
 首相の「云々」の読み間違い報道を見ながら、「云」という字について、自分があまり理解していないことに気づかされる。「うんぬん」は読める。さらに「云う」を「いう」と読むこと。漢字のつくりとして使うのは「伝」「雲」…あとは何があるだろう。ぱっと思い浮かばない。そもそも「云」はどういう意味なのか。


 学研漢和大辞典によると、「云」の意味は確かに「いう」であるが「口ごもって声を出す」と説明されている。さらに助詞として「ここに」の意味もある。語調を整える働きがあり、「云々」は「それ以下を省略する場合に用いる」ことにつながる。大発見(笑)は、読み方として「うんぬん」だけでなく「うんうん」もある。(注:「でんでん」はありませんでした)



 『字解』には「云が雲のもとの字である」と記されている。これは漢和辞典にも共通していて、さらに詳しく「息や空気が曲折して立ち上がるさまを示す指事文字で、もと、口の中に息がとぐろを巻いて口ごもること。雲(もくもくとあがる水気)の原字」とされている。「云々」の語感にあるもやもや感?に通ずる。


 「云」の使われる漢字はあまり思いつかない。調べると「呍」「抎」「紜」「运」「耘」「耺」…これらはすべて「うん」と読む。しかし初見では意味がつかめない。ちなみに「紜」は「乱れもつれる」、「耘」は「土をもくもくとこね回す」とある。いずれ、もやもやとした雲のイメージなんだろう。おっ「魂」もそうか。


 首相はもやもやした感じを好まない性分のようだから、思い込んで「云云」が「伝伝」と見えたかもしれない。「デンデン」という調子もイケイケな感じがする。「伝」はもともと「傳」であり、「專」は「まるく転がる」という意味。なんだかデンデンがドンドンに転がる気も…。しかし「訂正ドンドン」は少々困る。