すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

直観・理性・一行三昧

2017年04月22日 | 読書
 身体の調整には休養や運動が必要だが、心の調律はやはり読書が手軽だろう。時々生き方に関する本を手にして、日々の暮らしと対応させてみることは悪くない。残る言葉は残るし、身につかないものは何度繰り返しても通り過ぎる。思いもかけない箇所で、共通点や相違点を見つけられるのも、指南本読書の魅力だ。



2017読了36
 『あるがままに生きる』(足立幸子 ナチュラルスピリット)

 「波動」という言葉を使うような書物や話を敬遠される方は多いだろう。私自身はあまり抵抗なく接するほうだ。心の持ち方に対して、ヒントを与えてくれることが少なくない。この著の一番のポイントは「直観」である。欲望のままに選択し行動することとは別の視点と言える。「こだわり」を捨て去る訓練も面白い。


2017読了37
 『デカルト、足りてる?』(齋藤孝 集英社)

 題名が素敵である。「優柔不断に効くサプリ」という副題が添えられている。この本の肝は当然ながら「理性」。先に書いた「直観」とある面では真逆だ。しかしこの二つは「自分の心を見つめる」点で深く共通する。行動化の段階でどちらかを選択しよう。理性を働かせる「分割・列挙・選択・中庸」と手順が具体的だ。


2017読了38
 『おだやかに、シンプルに生きる』(枡野俊明 PHP文庫)

 禅語をもとにした一冊。表題の生き方を目指すために、「感情をむやみに外に向けて吐き出さないこと」が強調される。それは「怒」や「哀」だけでなく「喜」も「楽」も同様だ。「受け流す・やり過ごす」心の習慣づけが肝要になる。同時に「一行三昧」という目前の事物への集中が、日々の流れをつくっていくはずだ。