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昭和人の発想では届かないか

2019年10月26日 | 雑記帳
 職場で一つのパンフレットを見た。「The LAZY PERSONS guide to SAVING the WORLD」邦題として「持続可能な社会のために ナマケモノにもできる アクション・ガイド」とある。SDGs (持続可能な開発目標)の語は目にしていたが、具体的項目についての知識は半端なままだったので、この機会に読んでみる。


 目標は「1 貧困をなくそう」に始まり、「17 パートナーシップで目標を達成しよう」まである。そのほか、飢餓、水問題、不平等、ジェンダー、エネルギー、気候変動、環境問題等々、毎日の新聞に何かしら必ず記事として登場する、私たち地球人の課題一覧と呼んでもいいだろう。むろん、それもまだ一部である。



 このパンフの面白いのは「ナマケモノ・ガイド」と名付けたように、レベルを四段階にして、実践紹介したことだ。一番低いのは「ソファに寝たままできること」。そして「家」「家の外」「職場」と広がっていく。ナマケモノだから場所がどこでも動きたがらない習性を持つ。だから、ごく単純な動作から意味づけをする。


 レベル1は電気や照明などの節約に交じって特徴的なことがある。「オンラインの活用」である。請求書が来たら銀行窓口ではなくネットで済まし、紙を節約し、森林破壊につながらないようにするという考え方だ。そう単純ではない気がするが、つまりはエネルギー消費量という面ではかなり差が出てくるのだろう。


 揚げ足取りではないが、ナマケモノが銀行へ出かけたらいい面はないかと考える。人との出会い、交流…は増える。確かにエネルギー消費に影響するが、その流れにこそ人間の活動があり、「生」の実感の一つの糧となる。ナマケモノがソファから立ち上がらないと、持続可能な世界を築く意味が少し薄れはしまいか。