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そうだったのかは繰り返す

2019年10月03日 | 雑記帳
 「そうだったのか」と思ったことをそのままにしておかない。齢を重ねると忘れっぽくなるし、そんなにストックできる物事もなくなるのだから、せめてメモしておくこと。そして頭に入れれば(いや、逆に忘れてしまっていいと思うから駄目との諸説あり)老化防止に役立つ。それ以上に「そうだったのか」は繰り返す。


 子どもの名前が読みにくくなっているのは日常だ。ふりがなをつけていない名前をあれこれ想像してみるのも楽しいことだが、漢字の読みや意味がわからないと難しい。「」という字…見かけたことがあった。音読みは「カ」だと思い、調べるが見つからない。久しぶりの漢和辞典だ。「もみじ」…えっ、そうだったのか。


 当然「国字」だ。「かば」とも読む。ふつう「樺」と書くので花と華という共通点を持つか。解字として「会意。木+花で、葉が花のように色づく木の意から」と記されている。少し単純すぎる気もする。難読語として「椛ノ木」「椛淵」の二語が挙げられている。それらは「のき」「ぐみぶち」と読む。まず読めない。


 植物オンチなので知らないだけかなと思いネット検索してみても「椛ノ木」「椛淵」はどうにもヒットしない。あるにはあるのだろうが、「椛ノ木」は「かばのき」という地名が岩手県にあるのみだ。使用例の無さが妙に思えて検索を続けていくと、「椛」について「2004年に人名に使えるようになった」ことを発見した。


 作ってはみたが広まらなかった。ところが人名漢字として解禁されたので、その字の「珍しさ」「可愛さ」そして和風的なイメージをもとに徐々に表れるようになったわけだ。「椛音」で「カノン」「椛葉」で「ナギハ」「和椛」で「ワカバ」等々命名例があった。今、国字は人名と一緒に根付いていく。そうだったのか。