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それは心の総点検が必要だ

2020年02月05日 | 雑記帳
 日曜午後に、町の活性化センターで行われた県主催「コミュニティ生活圏形成事業」報告会を聴きにいった。全国的に著名な藤山浩氏(一般社団法人持続可能な地域社会総合研究所所長)の講演にも興味があった。「国土と暮らし」を全体的な視野に収めての講演内容は納得いったが、目の前にある実際の課題は重い。


 40年以上先を見通した人口等データが示す状況は、なかなかきついものがある。これを打開し「持続可能」にするための処方箋を、全国各地で模索し、研究、開発、創造…している現状だ。思い切った政策転換の実行を願うが、それだけを待っていてもこの現状は変わらない。先進事例を参考とした動き出ししかない。


 藤山氏は「『困っているから、定住してくれ』ではありません。自信を持って『ここで一緒に暮らそう!』と呼びかけてください」と提言する。そんなふうに地方に住む者が言えるために、何が必要か。様々な条件整備が挙げられるが、ぎりぎり詰めていったときに、やはり「」なのだとしか浮かばない。どんな人か。


 それは例えばこうした事業に関心を持ち、何かしらのアクションを起こしている人と端的に言うことができる。そうした存在を2割まで増やせれば、大きくうねりが出来るのではないかと仮説を立てる。結構高いハードルではあるが、地域イベントや公共の催しなど通じてコーディネートしていく仕組みが必要と思う。


 パネルディスカッションで心に残ったのは、隣県在住のコメンテーター若菜氏の一言「不便=益」だった。便利さを追求してきた社会へのアンチテーゼとなる考えだが、地方に居る者にとって根本的に意識すべき点だろう。不便ゆえに出来たこと、不便によって得られるもの、不便にある楽しさ…心の総点検が必要だ。

 今年も美味しくいただける幸せ