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その者、叩いて叱る必要あり

2020年02月25日 | 雑記帳
 Eテレで『すくすく子育て』という番組があることは知っていた。虐待を直接のテーマにするのではなく、「たたく子育て どうすればやめられる」という表現で、そこへ陥らないようにするためのあれこれが放送されていて、見入ってしまった。コメンテイターとして招かれた専門家のお二人がいいことを言っていた。


 「たたく行為は依存性が強い」…これはよくわかる。学校における体罰問題も同様だ。方法として「効果」があると感じやすいし、使う側の感情も治まったりする。大声による叱責も似ていると言えるだろう。今はほとんど見られなくなったとはいえ、昔は多数いたその型の教員たちは、そんなこと考えもしなかった。


 問題に発展しそうな場合の相談が最も重要と思える。そのつながり方のアドバイスもよかった。「助けてくれそうなところに、元気なときにつながっておく」汎用性の高い一言だ。日常の様々なことに当てはまりそうだ。さらに相談できない時に「つらいと口にする」ことも強調された。そう出来る環境の重要さを想う。


 さて、パソコンである文章を打ちながら、youtubeで満島ひかりが歌うカバー曲「ファイト!」(中島みゆき)を聴いていたら、曲つながりでいつしか槇原敬之バージョンになっていた。彼の歌唱スタイルもこの曲に実にマッチする。それにしても、今の状態ではずいぶん皮肉な歌詞となっている…「私の敵は私です


 「闘う君の歌を 闘わない奴が笑うだろう」と唄えば自虐だ。芸能界はそうした類の温床になりやすい。しかしその才能が惜しまれる。依存性を教え諭し、まともな時につながっていて、「つらい」という言葉を受けとめてやる、そんな存在はいなかったか。いや有体に言えば、叩いて叱る人が必要だったのではないか。