今回の白書対策は、平成17年版厚生労働白書P307~308の
「医療保険制度改革の方向性」です。
☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆
経済の低迷や急速な高齢化の進展、医療の技術の進歩など、医療を取り巻く
環境が大きく変化してきており、医療保険財政が厳しい状況が続いている中で、
今後も持続可能な医療保険制度を維持し、将来にわたり国民皆保険を守っていく
ためには、医療の質の確保を図りつつ、制度全般にわたる改革が必要である。
このような認識の下、平成15年3月28日に閣議決定した「健康保険法等の一部
を改正する法律附則第2条第2項の規定に基づく基本方針(医療保険制度体系
および診療報酬体系に関する基本方針)」においては、医療保険制度体系について、
安定的で持続可能な医療保険制度を構築する中で、給付の平等、負担の公平を
図るとともに、良質で効率的な医療サービスを確保していくことを基本的な
考え方としている。また、診療報酬体系については、医療技術の適正な評価、
医療機関のコストや機能の適切な反映、患者の視点の重視といった視点に立って
見直しを進めることとしている。
医療保険制度改革を進めるにあたっては、基本的な考え方として、
1 医療の地域特性を踏まえた医療費適正化の取組みの推進
2 地域の医療費水準に見合った保険料の設定
3 保険財政運営の安定化
といった観点に立った下に都道府県単位を軸とした保険者の再編・統合を進めて
いくこととしている。こうした改革の第一歩として、国民健康保険の改革を行い、
都道府県への財政調整権限の移譲と給付費に対する都道府県負担の導入をする
こととした。
高齢者医療制度については、世代間・保険者間の保険料負担の公平化及び制度
運営に責任を有する主体の明確化を図って、75歳以上の後期高齢者と65歳以上
75歳未満の前期高齢者のそれぞれの特性に応じた新たな制度とすることを基本的
な方向としている。
☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆
昨年の社会保険に関する一般常識の選択式は「医療保険制度と国民医療費」に
関する問題でした。
ここ3年ほど「年金」関連が出てませんが、今年、医療保険制度の改正法案が
成立したことを考えると、キーワードは押さえておいたほうがよいですね。
たとえば、
「給付の平等」、「負担の公平」、「医療費適正化」、
「世代間・保険者間の保険料負担の公平化」、「後期高齢者」
などです。