和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

テンとマル。

2014-09-09 | 前書・後書。
古田島洋介著「文語文入門」(吉川弘文館)を
読み始めたところです。
これが面白いほど、よくわかり。
ありがたい。
たとえば、第二章のはじまりは、こんなです。

「今日の日本語の文章は、改行すれば
行頭に一字分の空格を設け、文は適宜に
読点(てん)で切り、文末には句点(まる)
を打つのが、体裁上の約束事である。けれども、
明治期の文章は、行頭に空格を設けず、
句読点を一つも打たずに記してあることが多く、
漢文訓読体も例外ではない。
体裁は一般にめりはりを欠き、
改行が明らかでない点ではべた書きの印象を与え、
句読点がない点ではだらだら書きの雰囲気が漂う。」(p33)


いまだに、句読点が苦労の種の私は
何か気が楽になっていくような(笑)。

こんな箇所もあります。

「漢文訓読体に用いられている漢字は、
すべて旧字体である。そして、にべもない
言い方だが、旧字体が読めるようになるため
の即効薬はない。地道に学び、次第に慣れて
ゆくほかないのである。」(p37)


ハイ。と思わず答えてしまうような(笑)。
まあ、こうして始まっている一冊。
そして、気持ちのいい、手ごたえ。
コメント
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