和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

核心部分。

2015-03-04 | 短文紹介
産経新聞3月3日に
月刊雑誌「正論」4月号の紹介記事。
短いので全文を引用。


「朝日新聞による慰安婦報道の
責任問題を総括した独立検証委員会
(委員長・中西輝政京大名誉教授)の
報告書の詳報。
朝日新聞自身が組織した第三者委員会は、
一定の批判、問題点を示してはいるが、
核心部分、とりわけ朝日報道がもたらした
国際的な悪影響に関する追及が甘い。
独立検証委ではまず朝日報道を
『プロパガンダ』と捉えた。これは
今まで明確に提示されなかった視点だ。
西岡力東京基督教大学教授は
『朝日の一番の問題はこのプロパガンダ
を2014年8月の段階まで明確に取り消し・
訂正せず放置し・・詭弁を弄し、
日本と先人の名誉を傷つけたことである』
と喝破した。
朝日報道の対外的影響も
福井県立大学の島田洋一教授が
500本以上の米紙記事を精読して検証した。
朝日自身が証言を虚偽だとした
『吉田清治』という固有名詞で米紙を
検索するなどして『影響は限定的だった』
と結論づけた朝日第三者委、林香里委員
(東大教授)の調査方法を批判。
『名前に言及しなくても、明らかに
その証言に依拠ないし参照したと思われる
記事は数多く存在する』とした。
第三者委が海外有識者へのヒアリングで
『架空の強制連行の話は、
日本のイメージに悪影響を与えてはいない』
と結論づけた点にも、
島田氏は『海外有識者』全員の名を挙げ
『私の知る限り、ほとんどが慰安婦問題
で朝日新聞ないし韓国側に近い立場を
取る人々である』。
報道被害を過小評価しようとする
『からくり』が次々明らかにされている
のが痛快だ。(安藤慶太)」

ちょうど、読んでいる
伊藤正雄著「引かれ者の小唄」(春秋社)に
「知る権利と知らせる権利」と題する文が
あり、そこで福澤諭吉の文を引用しておりました。

「福沢諭吉は・・明治26年、自己の主宰する
『時事新報』に、『人間の名誉と言論の自由』
といふ論説を掲げて、新聞人の自戒を求めた。
『人間の名誉は元来無形のものにして、
一たび傷つけらるるときは、これを回復
すること甚だ難し。
・・・・一旦世間に表白するときは、
取返しの付かざるものにして、
これがために非常に信用を害せられ――』

この福沢の警告は、そのまま現代にも
生きてゐる。・・・
無責任なマスコミが撒き散らす各種の
情報公害が、いかに社会を汚染し、
直接間接、国民を毒しつつあるか
・・・」(p21~22)


うん。
福澤諭吉の警告が響く根深さ。
朝日新聞の肩書を背景にした
言論の無責任が
プロパガンダと手を組んで、
国民を毒している。そこから、
果たして、足を洗うことが
朝日新聞自体にできるか。
林香里子東大教授の作文が
朝日の声欄にむかって語られる。

これからの20年30年もプロパガンダに
取り込まれる可能性を秘めながらも、
独立検証委員会の羅針盤を仰ぎたく、
正論4月号を買う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする