和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

漢字は図形文字なので。

2015-03-30 | 短文紹介
ただいまは、漢字についての、
興味がわいているので、
本棚をさがす。
すると、
講談社の一海知義著
「知っているようで知らない漢字」
が出てくる(笑)。

昨年3月に
コミックハウス トワイライトから
古本を購入しておいたもの
納品の印刷物が挟み込んでありました。

100円+送料360円=460円
うん。送料の方が本より高い。
本は帯つきで新刊同様でした。
ちょうど、読み頃をむかえたので、
パラパラとめくっております。
そこにこんな引用箇所があるのでした。
   (p212~213)

「中国文字学者山田勝美氏は、
つぎのようにいっています。

 最近、台湾の新聞や雑誌で、話題になって
いる話がある。それは、ある日本人が輪禍に
遭って大脳が損傷を受けたため、仮名で書かれた
あらゆる文句は、見てもみなわからなくなったが、
ただ漢字だけは覚えており、またよくわかる、
という報道をめぐって、『漢字と大脳』の問題が、
改めて問いなおされているのである。わが国の
仮名は、中国の『注音符号』と同じく、漢字の
一部または全字を借用して作ったもので、
いわば一種の『音標文字』である。従って、
それらを結合してコトバを構成しないかぎり、
意味を表せない。ところが、漢字は図形文字
なので、それ自身が意味を表し、音声に頼らず、
コトバを離れて独立することができる。
いまこの患者が、脳のどの部分に損傷を被ったのか
は明らかでないが、大脳の構造からいえば、
視覚中枢は後頭部、その直上の右半球にコトバの
視覚的認識(読むこと)中枢があるので、その部分
さえ異常がなければ、図形文字たる漢字は、
十分に認識し得るはずである。
山鳥重医学博士の研究によれば、『人間の大脳は、
左半球が音系文字の記憶を専門につかさどり、
漢字は絵画と同じようなものだから、右半球が
その記憶をつかさどる』と。
筆者の推定と、一致するように思われる。
(「漢字入門」、大修館書店刊『言語』1977年
 7月号)  」


ハイ、本代100円分の引用はここまで(笑)。

漢字に興味を示しはじめた私には、各章ごとに
惹かれる内容で、ちょっとした疑問点が
氷解してゆく、その楽しさ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする