和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

橋本流「学問のすすめ」。

2015-03-09 | 短文紹介
新刊で、PHP文庫に
橋本武著「学問のすすめ」が
入ったようです。
そういえば、
単行本で買ってあったと
本棚からもってくる。

第一部「国語力はすべての学問の基本」
からパラリとひらいた箇所を引用。

「高校の授業で桑原武夫の『文学入門』を
テキストに使ったことがあります。・・・
また、古文では受験と全く関係のない
草仮名(そうがな)を授業に取り入れていました。
オリジナルの書体で読むことにより、
古語や古典の世界に近づき、より興味が
わいてくるのではないかと思ったからです。
すると、作文を古文で書いて出してきた
生徒も現れました。・・・
そもそも大学に進学することは人生の目的
ではなく、手段の一つです。受験だけでなく、
人生の途上で出合うさまざまな難問を解決する
力を養うことに意味があるのです。」
(単行本p59)

「はじめに」は、こうはじまります。

「この本の表題をご覧になった壱万円札の
お方が、『ほほう、お前さまもやりなさるのかね』
と、後から私の肩を押して、
『しっかりやりなされよ』と声をかけられて
いるようで、何だか照れくさい気になってしまいます」


この本の第三部に
「いろは歌留多 上方・中京・江戸」とあり、
橋本式いろは歌留多が載っておりました。

最後は、そこから三箇所をピックアップ。

「下手の長談義」(上方・中京)

 話の下手な者に限って長話をする
 ということになりやすいということ。

「習わぬ経は読めぬ」(中京)

 知識もなければ経験もしたこともない
 物事は、やれといわれてもやれるもの
 ではないことのたとえ。


うん。橋本武氏は、江戸と上方だけでなく
なぜ中京も入れたのか?
つい、考えさせられます。
最後は

「楽して楽知らず」(中京)

 のうのうと安楽に暮している者に
 とっては、かえって安楽のありがたみ
 などわかるはずがないということ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする