和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

首相経験者五人男。

2015-08-31 | 短文紹介
齋藤孝著「声に出して読みたい日本語」(草思社)の
はじまりは「腹から声を出す」という章でした。
その一番が、「弁天娘女男白浪(白浪五人男)」

「知らざあ言って聞かせやしょう。
 浜の真砂と五右衛門が、
 歌に残せし盗人の、
 種は尽きねえ七里ヶ浜、
 その白浪の夜働き・・・」

すぐに忘れて、
知るか知らないかも、分からない
そんな首相経験者五人男を

WILL10月号の巻頭随筆で、九段靖之介が取りあげておりました。
そのはじまりから引用。

「首相経験者五人が、安保法制は
『立憲主義に反して違憲だ』とする意見書を
安倍首相に送った。
細川護熙、羽田孜(つとむ)、村山富市
鳩山由紀夫、菅直人の五人。
 ・・・・・・
鳩山いわく、
『日本を戦争の出来る国ではなく、
戦争の出来ない珍しい国にしたい』
丸腰の『珍しい国家』を夢想するのは勝手だが、
『わが国は国民を拉致されようが、
領土を奪われようが、何があろうと抵抗しません』
と宣言すれば、中国や北朝鮮は、得たりや応と、
なおも押し出してくるに違いない。
かつて鳩山は沖縄の普天間基地の移設について、
『国外、少なくとも県外』を主張して首相の座に就いた。
『首相になってみると、沖縄に米海兵隊が駐留する
重要さがよく理解できた。勉強が足りなかった』
この鳩山がさきごろ訪韓し、朝鮮合併時代に
『反日闘争をした志士の墓』とやらに詣で、
靴まで脱いで土下座して謝罪した。・・・
一方の菅直人は、かつてPKO(国連平和維持活動)
法案は違憲だとして、国会の壇上から
『違憲演説』を延々と続け、制限時間を超えて
降壇しない。衛士によって引きずり降ろされた
ことがある。その菅が首相に就くや、
防衛大の卒業式で演説した。
『PKOは素晴らしい法律です。
諸君の訓練をこれに活かしてもらいたい』
さらに、菅は、日本のエネルギー安保に
原発は欠かせないとして11基の原発新設計画を
推進し、さらに複数の外国へ原発の売り込みに
成功したと満面に笑みを浮かべて自画自賛した。
その菅が、さきごろ川内原発の再稼働に当たり、
地元に出かけて反対演説した。福島原発の事故で、
無用の指示を乱発して現場を混乱させたのは記憶に新しい。
原発について発言する資格があるのか、自らに問うてみよ。
この男には、およそ定見も自省もない。
そんな鳩山と菅が作ったのが、
いまの民主党だ。この8月4日、
現代表・岡田克也は訪韓して朴槿惠と会談し、
慰安婦問題でペコペコと謝り、
『日本の政治家として恥かしい』と卑下してみせた。
さらには、『安倍首相の安保法制に反対している』
とも告げた。
かつて訪中した自民党の松村謙三は、
周恩来が吉田茂を激しく罵倒し始めるや、
『私は反吉田の立場だが、日本の政治家として
貴方の意見には反対だ。聞くに堪えない。やめてくれ』
と言い返し、周恩来は言葉を失い黙り込んでしまった。
日本の政治家とした恥かしいのは、岡田のような存在自体だ。
さぞかし朴槿惠は腹のなかで笑っていたに違いない。
・・・・」(p22~23)

引用が長すぎたでしょうか。
声に出して読みたい「白波五人男の首相編」。
うん。「腹から声を出す」のがポイント。
コメント
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