丸谷才一著「思考のレッスン」に
小林秀雄が言及されている箇所あり。
「ホーム・グランド問題に関して、
僕は年来疑問に思っていることがあるんです。
それは、小林秀雄という人のホーム・グランドは
一体何なのだろうということですね。
これが昔からよくわからない。」(p150)
はい。丸谷さんは昔からの疑問を語られています。
そういえば、
こんな箇所もありました。
「よく自分の疑問を人に話す人がいますが、
これはお勧めしません。というのは、
そんなことを他人に話したって、
だいたい相手にされない(笑)。
相手にされないと、
『これはあまりいい疑問じゃないのかなあ』
と自信をなくして、せっかくの疑問が
育たないままで終ってしまう。
一番大事なのは、
謎を自分の心に銘記して、
常になぜだろう、どうしてだろうと思い続ける。
思い続けて謎を明確化、意識化することです。
そのためには、自分のなかに他者を作って、
そのもう一人の自分に謎を突きつけて行く必要があります。
普通の意味で他者と言えば、世間のことですね。
ところが、世間を相手にしてはならない。
なぜかと言えば、世間は謎を意識しないからです。
そんなことにいちいちこだわっていると
成り立って行かないから、
もっぱら流行に従って暮す。
それが世間というものなんですね。
しかも世間は実に臆病です。」(p188)
「たちまちにしてみんな沈黙した。
なぜそうなったかと言えば、
世間というものが実に臆病だからです。
しかも、世間は非常に付和雷同型です。」(p190)
う~ん。
そういえば、小林秀雄に「考えるヒント」
という短文のつらなりがありました。
丸谷才一の「思考のレッスン」は
「考えるヒント」へのレッスン教本に
読めなくもない(笑)。
小林秀雄が言及されている箇所あり。
「ホーム・グランド問題に関して、
僕は年来疑問に思っていることがあるんです。
それは、小林秀雄という人のホーム・グランドは
一体何なのだろうということですね。
これが昔からよくわからない。」(p150)
はい。丸谷さんは昔からの疑問を語られています。
そういえば、
こんな箇所もありました。
「よく自分の疑問を人に話す人がいますが、
これはお勧めしません。というのは、
そんなことを他人に話したって、
だいたい相手にされない(笑)。
相手にされないと、
『これはあまりいい疑問じゃないのかなあ』
と自信をなくして、せっかくの疑問が
育たないままで終ってしまう。
一番大事なのは、
謎を自分の心に銘記して、
常になぜだろう、どうしてだろうと思い続ける。
思い続けて謎を明確化、意識化することです。
そのためには、自分のなかに他者を作って、
そのもう一人の自分に謎を突きつけて行く必要があります。
普通の意味で他者と言えば、世間のことですね。
ところが、世間を相手にしてはならない。
なぜかと言えば、世間は謎を意識しないからです。
そんなことにいちいちこだわっていると
成り立って行かないから、
もっぱら流行に従って暮す。
それが世間というものなんですね。
しかも世間は実に臆病です。」(p188)
「たちまちにしてみんな沈黙した。
なぜそうなったかと言えば、
世間というものが実に臆病だからです。
しかも、世間は非常に付和雷同型です。」(p190)
う~ん。
そういえば、小林秀雄に「考えるヒント」
という短文のつらなりがありました。
丸谷才一の「思考のレッスン」は
「考えるヒント」へのレッスン教本に
読めなくもない(笑)。