
「From Bach To Wagner 」というエイドリアン・ボールトのCDセット
だいぶ前に勢いで購入したのはいいけど、あまりまじめに聴いていなかったが
タイトル部分の後半Wagnerの録音を聴いていると
気になったのは編曲がいつもと違っているということより
その音の柔らかな中庸の感じが心地良いこと
エイドリアン・ボールトはイギリス人だが
イギリスはタンノイなどのスピーカーが有名
このスピーカーはどちらかと言えば尖った感じより
フワッとバランスを取った耳に刺激のない音が特徴
まるでエイドリアン・ボールトの紡ぎだす音のよう
そこで少し考えたのがイギリスの音のこと
イギリス人はディーリアスもそうなんだけど
案外モヤモヤしたような楽器がくっきりするより
中間色にブレンドされた音が好みではないか
イタリアのくっきりはっきりのフレーズ
ロシアの生々しい音
フランスの多様な音色
アメリカの機能的な国際色のない音
ドイツのツボにハマるとおらが国の音楽と感じさせるような
それらの音とは違う
イギリスはあくまでも中庸っぽい
そういえばイギリス絵画も似たような印象
薄暗くてスッキリしない絵(ワトー?)が多いような
おそらく光が人々の好みを決めているに違いない
となんの根拠もなく勝手に決めつけてしまった
音色も絵画の色彩も中間重視の
イギリス流というものが出来上がったに違いないと
この感性に心地よい中庸の音、考え方
ちょっと見なおすべきなのかもしれない
スペックに振り回されない感性重視のところが
今の時代には本当はあるべき姿なのかもしれない
などと思ったりする
日本人は(会社に属する人間は)自分の感性に従うなんてことは
怖くて出来ないだろうな
少しニュアンスは違うが、感性に従うところは
ジョブズはやってしまったけれど
それを学習しても日本人は出来ないだろうな、きっと
話は戻って、国には(地域には)好みの色・音が存在し
それはその地に行かなければ本当にはわからないだろうが
とりあえず音に関してはイギリスの音
自分は結構好きかな