自分はその立場に立ったことがないので
少しばかり無責任な話になってしまうが
よくわからないのが、公務員の仕事
行政の長からの方向性(指示)で仕事を進めている
と思うが、その指示が職員個人の考えと異なっているとしたら
彼はどうすべきなのか
ある指示があった
しかし、それを進めると危険性は増すことになる
または環境汚染が進んでしまうと考えられる
個人としてはなんとなく、その計画は好ましくないと感じている
このような時、担当する公務員はどうするのが正しいのだろうか
公務員は法律で行動基準が決められていて
無批判に指示に従うだけしかないのだろうか
それとも、やっぱり人間だから様々な意見を持って
時と場合によっては指示に反対する意見を述べることができるのだろうか
確かに組織としては素直に言うことを聞いてくれる人がいないと困る
各人が勝手なことを言い出しては前に進まない
しかし、人間個人としての考えを拭い去ることはむずかしい
それでも彼は指示に従うべきか
その前に従わざるをえない状況の一つに彼の生活がある
指示に従わない行動・発言をした時に彼の生活の保証はあるか
個人の一生における計画が狂ってしまうとしたら
従うのは自分の気持ちに背いても仕方のないことか
もとともこれは何も公務員に限ったことではないに違いない
一般的な企業でも見られること
最近のニュース マンションの基礎工事のデータの改竄は
それを知っていた人が単純に正義感から組織に意見をいうことが出来たか
最近、市の仕事などに関心を持つようになって色々聞いているが、
聞けば聞くほど世の中にはいろんな法律・決まりがあって
それを完璧に理解して行動していくのは現実的には無理だと
思うことがある
行政の仕事はある種の専門職
主権者は市民とされ、市民が関心を持って市民自治を行っていくのが
理想とされているが、専門的な知識やそれに反しない方法を実行していく
アイデアは少しばかりかじったばかりの市民には出来ない
やっぱり現実的にはある程度はお任せにするしかない面がある
一番の問題は、そのお任せした人びとがキチンとやっているか
どうかということ
そのチェックをするために市民が知恵と知識をつけて
法律の土俵であれこれ戦うことは、どうも効率が悪い
どうも人間の考えるシステムは何をどう考えても
不完全だということに落ち着きそう
それにしても今進めようとしている
少しばかり危険な、あるいは環境汚染が進むような計画を
未来の市民・大衆が日常として体験することになった時
「なんでこんな計画が進められたのか?」
と不平の声が出ることが予想されるが
その時、実際の計画に携わった人たちは
「指示に従っただけ!」
で済まされるのだろうか
彼は心に一生の十字架を負わなければならないとしたら
それは不幸なこと
ハンナ・アーレントやSEALSの奥田氏の発言にあるように
個人となった時の判断
この部分を徹底的に鍛えていかないと
ついには大きな間違いを起こしそうな気がするが
理想主義的すぎるか?