トリスタン、パフジルァル、タンホイザーに続いて生で見る(聴く)ヴァーグナーの作品の上演。
やはり生は良い。
生でないと絶対集中力が続かない。
自分の場所は二階の最後列。日本語訳が少し上目、舞台は下で少し見にくかったが、そして一瞬ウトウトしかかったが、結果的には大いに堪能した。
終わった後、早く次のワルキューレが見たいと思ってしまった。
しかしワーグナーは本当に奇妙な物語を書いたものだ。
愛とか恋とかではなくてドロドロした権力欲、策略、およそ美しいとは言えないテーマ。
この権力に関するテーマの物語のせいか?去年のパフジルァルの時より現役の仕事人が観客に多かった気がする。
演出はパルジファルのクプファーみたいにとんがっていない。その分わかりやすい。
でも最初にアルベリヒがトボトボと歩いて出てくるのはなかなか効果的だった。
効果的だったのは、素人目にからは最後の場面のエルダが出てくるところ。時間が止まったみたいなシーンはわかっていても、納得できる。
それにしても、ライトモチーフは本当に効果的。いろんなモチーフが耳慣れているが歌詞を見なくても雰囲気がわかるのはありがたい。
アンコールの拍手が多かったのはローゲ役。これはヴォータンよりは美味しい役かも。影の主役みたいでハリーポッターのスネイプみたいなもの?
演奏は音色に繊細さデリケートさは感じられなかったが、ヴァーグナー愛に満ちた音楽で、これもあり!といったところ。
これは新幹線の中で仕上げてる。
ビールも飲んでいい気持ち。
忘れないうちに気ままな独断、最高の時間かもしれない。
ヴァーグナーは大袈裟で嘘っぽくても、なんか凄い。
指輪は死ぬまでに全部見ることにしようと思ったりした。