最近、ツイッターのフォローしている人から、羨ましいツイートが続いている
彼はドイツの小都市、バイロイトで行われている音楽祭で
まったく羨ましい体験をしている
バイロイトは知る人ぞ知るリヒャルト・ヴァーグナーの聖地
あのノイシュヴァインシュタイン城をつくったルードヴィッヒ2世をパトロンにして
ヴァーグナーは自分の楽劇を上演する劇場を建てさせた
そこで毎年、彼の作品だけが上演される
町には通りに、マイスタージンガーとかシークフリートとかトリスタンとか
彼の作品ヒーロー・ヒロインの名前がつけられて、マニアはその名前を見るだけで、
この地に来た幸せを感じてしまう
今年も7月の終わりにバイロイト音楽祭が始まった
今年は、ニーベルングの指環、トリスタンとイゾルデ、ニュルンベルクのマイスタージンガー
それにパルジファルがそれぞれ数回上演される
この音楽祭のチケットを手に入れるのは難しいと言われている
なにしろ全世界中が対象で、ワグネリアンと言われる人々が狙っている
この難しいチケットを彼は毎年手に入れている(今年も)
そして年年の演出の出来とか演奏の善し悪しを論評できている
羨ましいのは、このことで
ワグネリアンではないけど、自分ももう一度あの場所で、木の椅子に座って
じっと密度の濃い時間を体験してみたいと憧れてしまう
1976年の8月、まったく偶然、自分はこの音楽祭のチケットを手に入れた
そこで見たのは「トリスタンとイゾルデ」と「パルジファル」
初めて見るオペラ(楽劇)がこの題目なのは、かなり特殊な経験なことだと思うが
とにかく珍しい体験をさせてもらうことが出来た
以来、この二作品は特別なものとなっていて
日本で上演される機会があれば 無視できなくなてる
でも本場が良いな、、
暗い劇場内では集中するしか無いし、オケの上に天上のあるつくりは独特の音となっている
幕間には雰囲気を盛り上げるファンファーレがバルコニーから演奏されるし
上演が終わったあとは好きもの同士が熱く語り合う
また別の会場ではヴァーグナーのその年の演出等についての講演会があったりする
NHKFMでは昔(今も?)このバイロイト音楽祭のプログラムを年末に流していた
それを聞きながら大掃除をしていたけれど、やっぱり機会があれば
現地に赴いて、懐かしさを感じながらも、時を忘れる経験をしてみたいものだ
憧れは達成してしまうより、憧れとして持ち続けていたほうが幸せかもしれないが
それでも、やっぱり、もう一度あの場所で、あの経験をしてみたい、、、
1976年の夏 バイロイト音楽祭の一風景 バルコニーでファンファーレが奏される
Suche Karte!とチケットを求めていた時、少しお話した女性、
この人は気の優しそうな人だった(他の人は気が強そうで、、、)
いい思い出と、憧れ、、、