パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「鳴門秘帖」と「下山事件 最後の証言」

2018年04月29日 08時28分49秒 | 

「貸出中!」
ディスプレイに現れた文字に思わずニンマリ!
と同時に同じように考える人ってのはいるもんだとの思いを強くした

図書館に本を借りに行った
いつものようにそこであれこれ探すというのではなく、今回は最初から決めていた
借りる本は二冊「鳴門秘帖」と「下山事件 最後の証言」

「鳴門秘帖」は現在NHKBS時代劇で放送されているが、女スリ役の女性(野々すみ花)が魅力的なのと
民放の雑な作り方ではなく、なんとなくじっくり作られている感じで、おまけに原作が吉川英治と知って興味が湧いた
吉川英治は今まで「宮本武蔵」を読んだだけだがビルドゥングス・ロマン風な味わいのある作品できっと他の作品も読むに値する
と挑戦することに決めた

そこで図書館に備え付けの検索装置で探ってみた結果が冒頭の「貸出中」だったのだ
やっぱりな、、(きっとテレビドラマのせいだろう)
直ぐに諦めず、次のページを表示していくと借りられる本が見つかった

ありがたいことに文字が大きめ、おまけにパラパラとページをめくると挿絵もあるのでとても読みやすそう
ということで、上下の二冊を借りてきた
さっそく読み始めると、ドラマで第二話まで見てるので簡単にストーリーを追っていけると思ったが
鳴門秘帖の存在と、それに関わることは変わりないが人物設定がだいぶ違う
テレビドラマのほうがドラマティックな設定になっているようだ
(女スリの子供時代の思い出、、とか)
まだなんとも言えないが脚本家というのは改めて大したもんだ、、と実感する
また、本の方の女スリのキャラクターの設定は「宮本武蔵」の朱実を彷彿とさせる
結局のところ人は、それほど多くの人の(まして異性の)キャラクターを作り出すことはできないということかもしれない

この作品が完成した時代と今とは、前提となる江戸時代の理解力が違うようだ
今では何のことかわからないこと(着物のこと、風習)が、当たり前のことのように書き連ねられている
(今何かと話題の女相撲の記述もあった)

ということで、ストーリーを追うだけなので気楽に楽しめそうな作品
GWを挟んで貸出期間が長くなっているので、多分上下二冊は読み終えられそう

あともう一冊借りた本が


この本は一度読んでいるが、数ある下山事件関係の中では、個人的にはもっとも面白かった本だ
「シモヤマケース」(森達也)で紹介されたエピソードの人物が出てくる
身内が下山事件の関係者ではないのか、、、との思いから、近親者しか知り得ない情報を次々と紹介していく
そこには普通の下山事件関連本で扱われるのとは違った写真が多く使われている
このあたりは、上質なミステリーをいう感じ
読み終わった時に感動(興奮)して他人に「シモヤマケース」とこの本の二冊を「読むといいよ」と貸して
そのままで、手元には戻っていない
いつか読み返そうと思っており、今回急に読みたくなったので図書館頼み、、ということになった

ということで、ゴールデンウイークはこれらの本とおつきあい
でも5月の3.4日はラ・フォル・ジュルネで音楽三昧
行き帰りの新幹線の中ではしっかり読めるかな、、

コメント
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