歩く速度は、同年代の人と比べてどうなんだろう
と気になるが、最近は下ばかりを見て歩いているのに気がついた
猫背になっていて自然と地面を見て歩くようになっているのかもしれない
大きな木であることは知っていたが
これほどまでとは思わなかったのが
毎日、お墓参りにいくお寺さんのクスノキ
下ばかり見て歩くのは良くないと考え直して、前を向いて歩いた時
目に入ったのがこれ
単純に、でかい!と驚いた
慣れっこになっているが、こんなに大きいとは感じていなかった
そこでスマホで別の角度から写真を撮ってみた
これなら暑い日中も日陰を作ってくれて涼めるだろう
これだけの太い木、根の張り方も尋常ではないはずだ
これも逞しい
地面の下はどのくらい根を張り巡らしているのだろう
海に浮かんだ氷山は11分の1しか姿を現していないという
木も隠れた部分はきっと半端ないだろう
ところで「大きな木」という言葉で、絵本の「大きな木」を思い出した
あっという間に読み終える事のできる絵本だが、これは大好きな絵本だ
ちびっこと大きな木の長年の付き合いを描いた物語だが
献身的な木は犠牲を求められ体を提供しても
「嬉しかった」とつぶやく
あるとき、木は体のほとんどを失うことになる要求を受ける
このときも木は彼の求めに応じて「嬉しかった」という
「でも、本当かな?」
今までの肯定的なトーンから代わって急にグサリとささる言葉が入る
それは突然の短調への転調のように思える
(何故かジョン・レノンの「ジュリア」を思い出した)
この絵本は子供向けというより大人向けだ
ロマンチックすぎるかもしれないが
こうした絵本がいい本だと広がる社会だったら
世の中はもう少し住みやすい気がする
※大きな木 シュエル・シュルバスタイン作 村上春樹訳
あすなろ書房【おおきな木】 (asunaroshobo.co.jp)