パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

背景知識の差が「嘘」か「ホント」かを決める

2024年11月02日 09時43分06秒 | あれこれ考えること

最近はネット(Youtube)を活用して選挙の投票に結びつけようとする人(団体)が多くなっている
少し前は都知事選の石丸氏、今回は急な露出量の多い国民民主党や玉木さんが目に付く
不思議に思ったのは、急増の露出量だけでなくそこに登場するコメントが言い回しとか
全面肯定の姿勢がみんなとても似通っているいることだ(まるで一人何役をしているかのように)
賛意を表す人が多いとしても、もう少し違うトーンも混じるのが普通だと思える

だからコメントは多くの個人の思いの発露というよりは
ある目的をもった集団とか個人が、そう考える数が多いということを普通の人に伝え
世論作成に少数者が利用しているのではないかと思う
(それがネット利用ということなのだろうが)
そのYoutubeチャンネル(国民民主党絡み)の管理者を調べようとしたら
どうもはっきりしたことはわからない(自分の調べ方が稚拙なのだろうか)

賛成・反対のコメントが入り交じるのが小川淳也氏のYoutubeで
否定的なコメントを削除しないのは「それもまた社会」とする小川さんの姿勢の現れだが
否定的な意見はやはり版で押したような表現や認識が多い
(ここでもある集団が関与しているか?)

話は変わって「嘘も100回言えば真実になる」という言葉がある
プロパガンダとか世論作成に携わる人にはおなじみの概念だが
これは本当か?を調べた研究があるそうだ

それによれば、何も知らない人に対して嘘の混じったメッセージを数多く送ると
上記の言葉通りの結果が現れるが、経験とか知識でいろんなことを知っている人は
自分の価値判断がベースになるので、数多く嘘のメッセージを送られても
信じないという傾向があるそうだ

つまりは個人の背景知識の差が正誤の判断に関係するということだ
だからこそ、人は多くのことを正確に知らなければならないということになるが
これは思いのほか難しい

それは、多くのことを知っている人が(例えば政治的・社会的なことについて)、
その知っていることを、知らない人に話すと「話が長い、分かりづらい」とウザがられ
あるときは上から目線からだ!と嫌われるのは残念ながら事実だからだ
(その態度は反知性主義的と思うが、この反知性主義のパワーは案外大きい)

たとえ嘘でも簡単なフレーズの切り抜きのような言葉をありがたがるのが最近の日本で
だからこそ、簡単に騙されてしまうとなるのだが
問題は当人たちは騙されていると思っていないことだ

イギリスのユーロ離脱の可否を問う国民投票でも、判断の根拠となる情報には
嘘がかなり混じっていたそうだ
それを信じて、後になってしまったと思った人が少なからずいたそうだ
同様なことがアメリカの大統領選でもあるようだ
(アメリカでも反知性主義が大きな顔をしているらしい)

背景知識を増やすには、自分は本が好きなので読書はいい方法と思う
世の中は読書離れが進んでいると言われるが
最近は小学校で始業前などの朝の読書の試みが広まって
それで読書の面白さを感じた子どもの読書時間は増えているらしい

何かが変わるには時間がかかる
とりあえず、こうした子どもが多くなって簡単に騙されないようになって欲しいものだ


コメント
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