パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

どちらを信じるか

2024年11月08日 09時11分17秒 | あれこれ考えること

今朝は冷えて、ようやくこの季節らしくなった
仕舞っていたダウンを探し出して、着ないまでも寒さ対策の準備はしておいた
今年は本当におかしな天候で、あのバカ暑さの始まりの年なのではないか
と不安を覚える

おかしいのは天候だけでなく人の世もそうかも知れない
兵庫県知事選が11月17日に行われる
県会議員全員による不信任案が可決して、知事が失職して
新たに知事選挙が行われることになったが、ここでまた異常事態が発生した

前知事の斎藤氏の出馬は当然ありとしても
当選を目的にしない人物が県知事選に出馬したのだった
それは都知事選でもお騒がせをした党の人物で、彼は街頭演説でも
当選を目的としていないことを公言している
彼の目的は前県知事の斎藤氏を応援するために演説の機会を確保しているらしい

そしてここからが問題なのだが、彼は自身のYoutubeで一方的に
自殺した職員が実は不倫していて、それがバレるのを恐れてあのタイミングで
自死を選んだと言い切っている(それは彼の推理に過ぎないが)
彼は以前には当選を目的とした国政選挙では、とんでもなく見苦しい政見放送を行った人物だ

問題なのはこのYoutubeを見る人が少なくないということと、それを信用する人も結構いる
ということで、残念ながら自分の周りにも存在する

ところが、彼の自死はそんな理由ではないとする意見もSNSにあがっている
人望が高かった職員には、パワハラ等に関する部下からのたくさんのメールが
届いていて、これを部下に迷惑をかけずに一人で処理して訴えたとする内容だ
取り上げられたパソコンには、個人名がはっきり残っているメールがあるので
誰がどう言う考えを持っているかわかってしまう
その秘密にしておきたかった彼らの名前が明らかになるかもしれないという
苦悩から彼は自死を選んだという

同じ出来事に対する解釈でも、このようにいろんな捉え方がある
他人(自分)にはどちらが本当だったのかはわからない

結局は受け取った側がどちらが本当に近いかを判断せざるを得ないが
今の世の中は両方の意見を目にすることが多分殆ど無いだろう
ネットの社会では好みにあう情報をこれでもかと薦めてくる
そしてますます自分の親和性のある情報のみを正しいものと思い込んでしまう

人の感情は、得したときより損したときの方が心に残るが
同様に悪口のほうが褒めることよりも心に残る
週刊誌の新聞広告では悪口は圧倒的な存在感を発揮している

いろんな意見、考え方があるのは人が違うから当たり前のことだ
しかし、だからといって根拠なく悪意のある考えを口にするとか
他人を扇動するようなことは良いとは思えない
仮にそういう悪魔のささやきが個人の中に生まれても
それを抑える自制心というのが人にはあるはずだと思いたい

ところが今の世の中は、どこがどう間違ったのか
悪意をもったメッセージが異様に多い気がする

天候と同じように変だな!と思うことはこのこと
もう少し当たり前の世の中にならないかな、、と切に思う



コメント
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