面倒くさい話
誰でも自分の考えに沿わない仕事はしたくない
たとえ従っていても精神にストレスを覚えて
体調までも壊すこともあると思われる
良い公務員とは「一を聞いて十を知る」タイプだと聞いたことがある
細々と説明しなくてもその意図を読んでなすべきことをする
確かにそういう人は公務員に限らず優秀だと思われる
そこで思い出すのは明智光秀が秀吉にお茶を出した時のこと
お茶の温度を3度微妙に変えて、その時の必要とされる状況にピッタリの
温度のお茶を出したと伝えられている
一般企業の社会的・経済的な視点からは
消費者ニーズを鋭く捉えてそれに対応するのが良い企業と評価されるだろう
このように先読みして神経を使って仕事をすることは悪いことではない
と思われるが、時としてそれは大きな間違いを起こす
この先回りして気を利かす公務員は給与は税金からでているだけに
上司の言わんとすることを実行するだけではよろしくない
公務員は全体の奉仕者だとされるからだが、国家公務員法九八条には
「職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に
忠実に従わなければならない。」とある
気を利かして上司の内々の命令を実行するのは、それがまともな仕事ならば
効率的で良いかもしれないが、まともな仕事でない場合はとても困ったことになる
多くの人が怒りを持って注目した赤木雅子さんの元理財局長の佐川さんに対する
賠償の裁判は門前払いのように却下された
その理由は
「国家公務員が職務で損害を与えた場合、公務員個人は賠償責任を負わない」
が根拠となっていいて、これは以前からこうなるだろうと予想していた人もいた
公務員は上司の職務上の命令に従って行動したのだから
その責任は個人にはないという流れだと思われる
だが問題は「公文書の改ざんを命ずる命令は職務なのか?」
という点で、例えば市長を載せた車の運転手は
市長の制限速度より速く走れとする職務の命令を聞かなけれればならないか?
といえば当然のことながら、そんなことはなく交通規則に従うべきだと容易に想像がつく
だが、改ざんのような場合は、本当にいろんな理屈がまかり通り
所謂自然法的な倫理観だけでは収集がつかなくなっている場合は
その判定が本質とはかけ離れた力関係だけで決まってくることがある
残念ながら今の日本の状況は、一種の独裁になりつつある様に思えて仕方ない
そしてその傾向は、茹でガエルのように徐々に進みつつあるので
多くの人はその変化に気づかないでいるのが現実ではないだろうか
さて、このような状況下で自分たちは何をなすべきか?
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