パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ひねくれて想像してみると

2024年04月12日 09時43分38秒 | あれこれ考えること

現在、多くの時間を気分的に支配しているのは下山事件で
事件そのものの奇妙さだけでなく、その時代背景とか
現実的であったとしてもそれらは良い選択だったのかが
つい気になっている

「謀殺 下山事件」矢田喜久雄著に続いて読んだのが
「葬られた夏」諸永祐司著

この本は再読になるが、矢田喜久雄氏の本を読んだばかりなので
いろんな事件や登場人物や関連性も頭に入っているので
以前読んだ時よりは楽しめるものになった

下山事件はハマる人が多くて、自殺説、他殺説の両論で昔から論争が続いている
今まで自分が読んだのは他殺説のほうが多いので、今回念の為に自殺説の
「下山事件の事実」事例研究所をAmazonで注文してみた

ところで今日のテーマは下山事件の内容ではなくて
その当時の世の中の流れとか雰囲気が、現在と似ていないかということ

岸田さんがアメリカに国賓待遇で招待され、月面着陸に二人の日本人に
チャンスが与えられたといった一見喜ばしい報道がなされているが
その裏で何が進んでいるか、、を疑いながら見るとそう安易に喜んでいられないようだ

アメリカは大統領選を控えて多数派の共和党がウクライナ支援の更なる支援を否決した
そのままではウクライナが不利になることは自明であり
ロシアの力による支配が現実化されてしまう
アメリカはお金を出せない、、そのかわりに出せるところは、、
そう考えたときにアメリカは良い口実を設けて日本に働きかけた
アメリカと日本の民主主義国家の連帯は、周辺国(中国、北朝鮮、ロシア)
との有事を想定すると一層緊密になることが求められる
緊密な関係とは現実的にはお金の供給のことで
それは直接的な兵器ではないにしても、どこかそれに関連することであったりする
これが可能とするためにアメリカは日本に法的な根拠を変更するようにさえ求めている

こうした強引な手段はストレートに表面化すると大騒ぎになるので
それをカモフラージュするために
手段として口当たりの良い国賓待遇の招待というものを計画した
そしてお土産に日本人に対する「サーカス」と計算したのが月面着陸の二人というアルテミス計画だ
ところがこの招待を批判的に見る人達は、空港で岸田さんを出迎えた人の顔ぶれを見て
政府関係者の重要ポストにいる人がいないことから、口だけの国賓待遇ではないかと見ている

世の中は現実的な国益最優先で動いている!と実感するこれらの事件だが
ここまでひねくれて想像したしまったのは
冒頭に挙げた「下山事件」のアメリカの関与の仕方が
現在のそれに似ていないかということ

戦後の日本は共産党の勢いが強くなった
国会議員も一桁台から40数人まで増えて、GHQが求めた国鉄職員の首切りも
ストという手段で難しい状況になった
中国では毛沢東、北朝鮮は金日成、そしてロシアの共産主義国家の勢いが
日本にも及んで来るのではないかと恐れたのがアメリカと日本の一部だった

そこで現実路線のアメリカはいろんな例外を設けた
最初は自衛権すら認められなかったようだが
軍とは言わないが兵力を所有する警察予備隊(のちの自衛隊)を認めるとか
731部隊のCIAに情報提供することを約束に彼らを罰しないとか
アメリカの北朝鮮との戦いに備えて国鉄による武器輸送を円滑にするための
制度づくりとか、、反共を進めるための現実的な方法とか
(そこには例の統一教会の反共運動がある)

戦後のその時期の雰囲気はよくわからないが
国鉄のストを起こす人たち(共産党員?)は、世界同時革命みたいなものを
現実化できるかと考えていたかどうか、、といえば
どうもそれは無理!と考えていたようだ
ガチガチの共産党員はイケイケの態度だったらしいが、現場の雰囲気を知る連中は
同じ国鉄職員の中には共産党に反対する人のグループもいて
物事はそれほど簡単ではないと思っていたようだ

下山事件は松本清張もアメリカの関与があるとしている
そして、この事件は結局のところ、いろんな理由はあろうが事件後には
一気に共産主義の力が衰弱してしまった
そしてそれはアメリカの望んだことだった
多分、日本人もそれを望んでいたのも事実だ
国鉄職員の中にも共産党の考えに反対する人がいたからだ

だが、下山事件の肝心なところが、アメリカの重要ポストにいた人物の
口を閉ざしている事実を知るにつけ、世の中はわからないままに
なにかに都合よく進められていくものだと思わざるを得ない
その秘密裏に行われることが最終的に良いものであれば良いのだが
どうもそう簡単に性善説で受け入れることはできそうにないのも現実だ

岸田さんの国賓待遇でのアメリカ訪問
そう単純に喜んではならないのが現実のようだ




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