パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ドイツ語とベートーヴェンの音楽

2014年02月04日 20時23分06秒 | 音楽
音楽の専門家でもないしドイツ語に堪能なわけでもないが
昨年旅行に合わせて少しだけ急いでドイツ語の勉強をした時に
気がついたことがあった

ベートーヴェンの音楽、その主題の展開はまるでドイツ語のようだということ
冠詞・形容詞が変化するところ
過去と現在完了の使い分け
上は上でも、接触しているかいないかで使う前置詞が違いや
三格支配と四格支配
適度に単語が合体して新しい言葉が容易にできること
分離動詞がセンテンスを挟んでまるで主題の再現みたいなところ
文法が優先されるような理屈っぽい文章構造、、、、などなど
もちろんフランス語でも語尾変化などはするけど
ドイツ語ほど文法に限定された文章の印象はなく
フランス語で優先されるべきは音の響きのよう

実際、日本語をドイツ語にする問題に挑戦し
その答えを見た時などは、理路整然とした文章構造で
本当にドイツ語は理屈っぽい文章になっていると驚いた

同じ文章を英語にしてもドイツ語ほど理屈っぽくはない
英語のほうが勢いだけで文章ができているような気がする

もしかしたらベートーヴェンに限らずドイツ系の作曲家は
ドイツ語のこうした傾向を当たり前のように身につけているので
他の国の作曲家よりは構成的な音楽をつくることができるのかもしれない


そして多分リズムも言語のリズムに左右される
ヴォルフの歌曲のピアノ伴奏のリズムは
明らかに横に流れるフォーレの歌曲のそれとは違う
歌のメロディーラインも息継ぎの部分もなにか違う

日本の歌、日本の作曲家のものは
五七五のリズムと呼吸がどこか感じられる

結局のところ想像以上に話し言葉は
その人の音楽に影響を与えているということ

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適度なストレス

2014年02月03日 18時56分03秒 | Weblog
小保方さんの万能細胞 
STAP細胞は適度なストレスをかけることにより
つくられるという

ベニクラゲはストレス状況下で先祖返りをするという

熱タンパク質というものがあって、細胞が熱等のストレス条件下に
さらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質となる
(熱湯を通したキャベツはパリパリして美味しくなるらしい)

人類の文明は環境抜群の地域よりも、むしろ少し条件が悪い地域の方が
発展しているような思いになることがある

外科手術を受けた人は、早いうちに歩行などを強制的にしたほうが
治り方が速い

これらの事象は適度な(それがどのくらいかが正確にはわからないのだが)
ストレスをかけると、生物の持っている生きようとする力に上手く働くようだ

生命の定義は自らの体の維持・保存・継続
この基本的な方向を生命自ら守るために
生命という時間の矢は一方向に進んでいく

身体と精神の二元論
最近は精神重視の傾向が目立つが
体の自ら持っているフレキシブルな環境への対応に
運命を任せてみるのもいいのではないかな


同じことは感情と理性にも言えるかも知れない
切れるのはよくないけれど
感情生活も理性的な生活と同じくらい大事
感情に素直に従う生活のほうが
人は暮らしやすそう
(従うにしても程度はあるが、
 理性ばかりの言い分を聞いていてはダメということ)

生命は不思議に満ちている
ホント想定外のことばかり
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詩のリズムと音色

2014年02月02日 20時29分59秒 | あれこれ考えること
偉大な人の作品と言われても好きになれない詩(詩人)がある
好みの問題と言ってしまえばそれまでだが
例えば、柿本人麻呂、西行、中原中也は共感できる方じゃない

自分にとって彼らの作品はリズムが悪い
人麿も西行ものんびり謳われるのが本当かもしれないので
普通に読むのとは印象が違うかもしれないが
現在の読み方に限れば流れがゴツゴツして心地良くない

中原中也はリズムは悪くはないけど
音色が好きじゃない
例えば「汚れっちまった、、、」
この音が汚い音
汚れっちまったを表現する音色かも知れないが
どうも好きになれない

「幾時代かがありまして」
で始まる詩も
リズムも定型的、パターン化してるみたいで
自分は何回目には飽きてしまう

反対に自分の好みのうち
リズムがいいのは芭蕉
音色がきれいなのは立原道造
朔太郎は神経質なリズムがいい

テレビで日本文学の朗読全集のCDのCMをやっていて
そこで「汚れっちまった、、、」を耳にして
以前から思っていたことを思い出した次第



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本田はイタリアのサッカーに慣れるまで時間が必要か

2014年02月02日 09時49分49秒 | サッカー
セリエA  ミラン対トリノ戦(結果は1-1の引き分け)
今日が休みなので安心してライブ観戦

本田、残念ながらいいところなかった
ボールが来ないのでどうしようもない
今までの慣れと信頼がある左サイドのロビーニョがらみの
攻撃が多くなるのは仕方ないかもしれない

確かにロビーニョは機動力があっていい選手なんだが
今ひとつ信用出来ない
セレソンの試合でも存在感バリバリと言う選手ではなかった
いいところまで行くんだけど、惜しい!
まるで大久保のような選手
このタイプは評価が難しい

トリノの一点目はFWが上手かった
簡単に抜かれるDFも問題だが
シュートの落ち着き、正確なキック見事
その前のシュートシーンは体勢の反転に思わず声が出た

ミランは押し気味だったがイマイチ迫力に欠ける
ボールが来ない本田はストレスが溜まりそう
たまに右サイドでボールをもらうと
2.3人がボールを奪いに来るディフェンス
イタリアはボール保持者とアプローチする人との
間隔が他のリーグより近いのではないか

他のリーグは、ロシア(?)ではプレスが厳しくてもこれほどじゃなかったのでは
だからそのディフェンスに体が慣れるまで少し時間が必要なのかもしれない
カカでさえ何度かボールロストしていた
本田が右サイドから中にドリブルで持ち込んでも
2回位DFにボールを取られていた
多分いままでの感覚とは違うのだろう

中村俊輔、名波、小笠原、大黒、柳沢 セリアAにトライした連中も
フィジカルコンタクトが厳しい(プレミアリーグとは違うフィジカルコンタクトの質)
このリーグに苦労したのは理解できる
瞬間的な判断、トラップ、正確なパス  ホントこんなことが要求されるリーグ
(当たり前か)
しかし、ここで慣れてもらうことは多いにプラス
体と目が慣れて対応できるようになると
他の試合ではずいぶん余裕を持てるようになれる
意識のスピードのアップと実践的な体の使い方、ボールの持ち方は
選手としての成長につながる

それにしてもイタリアの守備はスペースを与えない守備だけでなく
インターセプトとかボール奪取を考えた守り方
クロスやシュートは体をはって阻止する
その為に体に当てることが多い
これほどDFにボールが当たるリーグは無いのではないか
DFの対応力、反射神経は磨かれている

チャンスが極端に少なくなるこのリーグは
必然点取り屋は僅かなチャンスを逃さないような
スキルを身につけるようになる

遠目からの正確なシュートだけでなく
一瞬のシュートチャンスを決めきる力が
要求され、要求に答えるべく選手が生まれてくる

さて本田
流石にちょっと周りの存在感に押されていないか
どうせならもっと開き直って堂々としたほうがらしい?

とにかく得点という結果が全て
プロの世界は、結局結果がモノを言う

彼がイタリアのサッカーに慣れるまで
もう少し時間がかかるかもしれないが
その時間は与えてもらえるか?
ホント厳しい世界だ

自分としてはとにかく沢山の時間ゲームに出て
このスピードと対人感覚に慣れることを望むだけ
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若き日の詩

2014年02月01日 21時24分54秒 | 創作したもの
昔は空想するだけで、どれだけでも時間を潰すことができた
そんな時、今では決して作ることのできない詩などを
書いた事があった

どんなことを書いたのかは、うすうす覚えていたが
急に思い立って日記を引っ張りだしてみた

古い歌だ
勢いだけの理屈になっていない詩にしか過ぎない
しかし、懐かしい、その時にしかつくれないような味わいもある

出来の良し悪しは別にして、振り返っても良い時期になっている

自分の生きた証というより、感性の変遷をたどる意味で
今書き移してみることとする
(ほとんどその時のまま)

【古代】

口唇を突き出して
シュメールと言ってみる
遠い昔の粘土板の思いが
薄暗い写真から
そっと訪れる

羽根の生えた獅子が
国を守り
蛇の冠をかぶった
髭の王が
国を司る

そこにだって生活はあったのに
過去はいつだって
夢の中だけにある

シュメールと
もう一度口唇を突き出して
言ってみる

強靭な体格の巨人が
かつてこの国を治めた
光のない国を恐れながら
巨人たちは死の世界を考えた

砂漠の中で
謎を発した動物は
やがて不幸な男により
退治された

死後の世界を信じた王は
自分の運命を知らなかったばかりに
時間と呆れるほどの労力をかけて
偉大な労作を促した

葦の笛は悲しみを歌い
木造りの小舟は
大河の中を彷徨った

人間たちの夢は
人間たちの幸福は
子どもの寝返りのように
そっと消えた


【無題】

僕の心は飛んでいった
白い羽根が生えて飛んでいった
だけど、空の天井にぶつかって
血だらけになって戻ってきた


【煙】

黒い屋根から
白い煙が
?の形をして
青い空に
のぼっていった

【夏】

陽は真上から石畳に照りつけている
ぐったりとカスターニエンの木は
しかし日陰をつくる
長椅子に寝そべった男の顔に
蜂が近づく
羽の音に気がつくが
男は目を閉じたまま
くすぐったい足の気配
ふいに土埃を挙げて風が吹く
蜂は飛ばされて
男から離れる

またのんびりとした夏の昼
男の首に汗が光る

【少女】

水をいっぱいにいれた透明のコップの向こうに
ぼんやりと見える少女は
(私の眼の焦点が少女に向かった)
自分の思いが
余りにも平面的に
その大きな瞳に表れていた
少女の前には
大理石のギリシア彫刻のような
少年がいるはずだった


【影】

季節外れの海に面して
壊れかかった2階建ての家がある
窓をあけっぱなしにしても
波の音もしない
私の影は沈む太陽につれ
どんどん長くなった
私は体の重さを感じなかった

【万年筆】

小さな容器の液体が
金の切れ目に流れる
エボナイトに、体温が残る


本当に何が言いたいのか分からない
というのが自分でも正直なところ
しかし、何故かこうでなくてはならない
という気もする

確かに自分にも若い時があったということ
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