■偵察航空隊戦術偵察飛行
戦術偵察機という単語も今や過去のものとなりましたが当時の貴重な展示飛行です。
ファントム。航空自衛隊には144機が導入され、設計のマクダネルダグラス社から三菱重工においてライセンス生産が行われています。興味深いのですがマクダネルダグラス社はボーイングに合併、F-15などは同じマクダネルダグラス社製ですがボーイングF-15となる。
F-4EJ,不思議に思う点はボーイングF-4ファントム、という名称ではなくマクダネルダグラスF-4ファントム、と最後まで呼称されていました。ファントムはボーイングとの経営統合前にアメリカ空軍では退役、故にボーイングによる能力向上が行われなかった為かな。
C-1輸送機の地上展示、この航空祭から9年後には航空祭で主役を飾っていましたF-4ファントムが退役となりましたが、このC-1輸送機もそろそろC-2輸送機に置き換わろうとしています。当初は60機程度が生産される計画でしたが31機で終了、何かC-2と重なる。
C-130H輸送機、お隣のC-1輸送機に続いてそろそろ老朽化が進む機体なのですが、後継機はどうなるのか、C-130シリーズの最新型であるC-130J-30などはC-2輸送機よりも高価な航空機となってしまい、それならばC-2輸送機に機種統一したほうが効率的に思える。
P-3C哨戒機、海上自衛隊の機体です。C-130と並んでいますが不思議な共通点がありましてエンジンは同じアリソンT56、日本全体で考えますと海上自衛隊と航空自衛隊の違いはありますが、C-130とP-3Cのエンジンが同じという点は国内運用基盤の共通という意味が。
RF-4戦術偵察機の離陸、ですが、やってしまった的な構図になりました、飛行展示の時間はパンフレットに記された通りを認識していたのですが、離陸の時間を考えずに地上展示航空機を撮影していたので、気づけばRF-4離陸、撮影のタイミングが微妙に遅れましたね。
戦術偵察飛行展示、要するに実際に写真を撮影します。この偵察航空隊も2020年に廃止改編となりましたが、2022年にはRQ-4グローバルホーク無人偵察機の三沢基地配備を受けまして、同じ名前の偵察航空隊として復活しています。RF-4とRQ-4、名前も微妙に似る。
ファントムの機動力で偵察、戦術偵察は敵防空圏内への強行偵察を担うもので、高高度をゆったり滞空するRQ-4では務まらない、敵戦闘機を低空から回避し地対空ミサイルを妨害装置全開で追去って写真偵察を行うというもの。アメリカではF-16やF/A-18Eなどが担う。
F-2戦闘機あたりを後継機にしていれば、とも思うのですよね。一時期航空自衛隊はRF-15として初期の近代化改修に対応しないF-15を偵察機に改修する計画でしたが、偵察装置を経験ある三菱電機ではなく安価にやるという東芝に発注、開発失敗により有耶無耶に。
偵察はフィルム式で連写しています、カメラは機首に搭載されていますから、この瞬間に撮影されていたのだろうなあ、と思います。後ほど格納庫に現像してはりだすということでしたから、みんなカッコイイポーズで迎えました、ジャンプしている人もいましたね。
マーベリックのヤツ!というトップガンのような構図は管制塔と戦闘機が重なる瞬間にだれでも撮るものです、映画と違って2kmほど離れていましたけれども。しかしこの戦術偵察飛行展示、飛ぶだけではなく、これから着陸しフィルムを取り外し、現像する作業が。
東日本大震災の翌年の航空祭ですから、震災の際に情報収集にがんばったという機体です。ただ、百里基地は茨城県の基地、被害は限られましたが、RF-4は撮影したフィルムがここでしか現像できませんので、福島第一原発事故が拡大していたら、と考えると、厳しい。
MS-110という、現代ではF-16戦闘機などに搭載する偵察ポッドがレイセオンで開発されています、昨今は偵察ポッドを戦闘機に搭載し専従の偵察機はなかなか配備する国は減ってきました。東日本大震災でもアメリカはF/A-18EにTARPS偵察ポッドで撮影しました。
二機のRF-4がこちらに飛来します、このRF-4はフィルム式なのですが、現代の偵察ポッドは画像データを電送する事が可能で、もし自衛隊がRF-4に、搭載するのは無理だけれども、国産開発に失敗した時点で海外製装備を採用していたならばと思うことも多いのです。
RF-2,というのは冗談ですが偵察航空隊所要のF-2戦闘機を追加調達しておいて、MS-110を搭載運用する、偵察任務を行わない状況では対艦攻撃にも参加する、こうした運用はあって良かったのではないかと思います。2020年代には百里基地にF-2が配備されましたし。
RF-4は悪い航空機ではないのですが、現像という手間で時代から置き去られていまして。そして時代はリアルタイムの映像伝送の時代にも維持されていました、大規模災害に際しては偵察に往復し百里で現像し入間基地まで輸送機で運びヘリコプターで首相官邸に運ぶ。
UH-1多用途ヘリコプター、陸上自衛隊は映像伝送機を阪神大震災のころから導入、これは映像中継機など負担はあるのですがリアルタイムの情報を送ることができます、それはまだF-2戦闘機生産が続いていた時代でしたので、置き換えの機会はあったはずなのですね。
ドラッグシュートを展開させ着陸するRF-4,もちろん誤解の無いように記しますと、RF-4の戦術偵察はUH-1では不可能です、災害派遣はあくまでRF-4がその技術を応用して実施しているもの、写真の画像も映像伝送機よりは高度で実際顔を判別できる程ではあった。
偵察航空隊第501飛行隊、しかしこの部隊がそのままF-2戦闘機に機種転換していたら、とおもうのです。他方で、UH-1の映像伝送機についてもも、そろそろ8K画像を考えねばならないように思うのですよね。なにより映像情報、いつ来るか分らぬ大災害には必要だ。
腕立て伏せでいつ来るかもわからない大災害や国籍不明機に備えて体を鍛えている、訳ではありません。一見して異様な風景ですけれども、まあ自衛隊の中の人以外からみれば航空祭は全て異様というか別世界、日常では中々ファントムは間近に見る事はありません。
押すな、といわれると押したくなる例のボタンです。皆さんも非常ベルとか緊急停止ボタンとか自爆装置とか、小さいころに押したくなる、押したくなった、押したくて自作した、車に自爆ボタンスイッチのステッカーを貼った、ピンポンダッシュされた、方はいるはず。
例のボタン、押したら大変な事になるというボタンは浪漫が有るものですが、このボタンも押したらな大変な事になります、どんな気分なのでしょうかね、またボタンの説明はどのように行われたのかも気になるところです、何より場所ば場所、後ろにイーグルが並ぶ。
突如怪鳥の様なけたたましいベルが鳴る、蹴り飛ばされるように一斉に腕立て伏せの姿勢から走り出す操縦士と整備員たち、蹴り飛ばししたのは地球で、そのまま大空に飛び立つ為に蹴飛ばし走り出します、スクランブル!スクランブル!、緊急発進展示がはじまった。
スクランブル!スクランブル!緊急発進展示の開始です。少年少女スイッチとともに駆けだしたそのさきはF-4ファントム、東京急行という北海道沖から三陸沖を経て東京に接近するロシア軍爆撃機に備える首都防衛の緊急発進展示が、いよいよ開始されたのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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戦術偵察機という単語も今や過去のものとなりましたが当時の貴重な展示飛行です。
ファントム。航空自衛隊には144機が導入され、設計のマクダネルダグラス社から三菱重工においてライセンス生産が行われています。興味深いのですがマクダネルダグラス社はボーイングに合併、F-15などは同じマクダネルダグラス社製ですがボーイングF-15となる。
F-4EJ,不思議に思う点はボーイングF-4ファントム、という名称ではなくマクダネルダグラスF-4ファントム、と最後まで呼称されていました。ファントムはボーイングとの経営統合前にアメリカ空軍では退役、故にボーイングによる能力向上が行われなかった為かな。
C-1輸送機の地上展示、この航空祭から9年後には航空祭で主役を飾っていましたF-4ファントムが退役となりましたが、このC-1輸送機もそろそろC-2輸送機に置き換わろうとしています。当初は60機程度が生産される計画でしたが31機で終了、何かC-2と重なる。
C-130H輸送機、お隣のC-1輸送機に続いてそろそろ老朽化が進む機体なのですが、後継機はどうなるのか、C-130シリーズの最新型であるC-130J-30などはC-2輸送機よりも高価な航空機となってしまい、それならばC-2輸送機に機種統一したほうが効率的に思える。
P-3C哨戒機、海上自衛隊の機体です。C-130と並んでいますが不思議な共通点がありましてエンジンは同じアリソンT56、日本全体で考えますと海上自衛隊と航空自衛隊の違いはありますが、C-130とP-3Cのエンジンが同じという点は国内運用基盤の共通という意味が。
RF-4戦術偵察機の離陸、ですが、やってしまった的な構図になりました、飛行展示の時間はパンフレットに記された通りを認識していたのですが、離陸の時間を考えずに地上展示航空機を撮影していたので、気づけばRF-4離陸、撮影のタイミングが微妙に遅れましたね。
戦術偵察飛行展示、要するに実際に写真を撮影します。この偵察航空隊も2020年に廃止改編となりましたが、2022年にはRQ-4グローバルホーク無人偵察機の三沢基地配備を受けまして、同じ名前の偵察航空隊として復活しています。RF-4とRQ-4、名前も微妙に似る。
ファントムの機動力で偵察、戦術偵察は敵防空圏内への強行偵察を担うもので、高高度をゆったり滞空するRQ-4では務まらない、敵戦闘機を低空から回避し地対空ミサイルを妨害装置全開で追去って写真偵察を行うというもの。アメリカではF-16やF/A-18Eなどが担う。
F-2戦闘機あたりを後継機にしていれば、とも思うのですよね。一時期航空自衛隊はRF-15として初期の近代化改修に対応しないF-15を偵察機に改修する計画でしたが、偵察装置を経験ある三菱電機ではなく安価にやるという東芝に発注、開発失敗により有耶無耶に。
偵察はフィルム式で連写しています、カメラは機首に搭載されていますから、この瞬間に撮影されていたのだろうなあ、と思います。後ほど格納庫に現像してはりだすということでしたから、みんなカッコイイポーズで迎えました、ジャンプしている人もいましたね。
マーベリックのヤツ!というトップガンのような構図は管制塔と戦闘機が重なる瞬間にだれでも撮るものです、映画と違って2kmほど離れていましたけれども。しかしこの戦術偵察飛行展示、飛ぶだけではなく、これから着陸しフィルムを取り外し、現像する作業が。
東日本大震災の翌年の航空祭ですから、震災の際に情報収集にがんばったという機体です。ただ、百里基地は茨城県の基地、被害は限られましたが、RF-4は撮影したフィルムがここでしか現像できませんので、福島第一原発事故が拡大していたら、と考えると、厳しい。
MS-110という、現代ではF-16戦闘機などに搭載する偵察ポッドがレイセオンで開発されています、昨今は偵察ポッドを戦闘機に搭載し専従の偵察機はなかなか配備する国は減ってきました。東日本大震災でもアメリカはF/A-18EにTARPS偵察ポッドで撮影しました。
二機のRF-4がこちらに飛来します、このRF-4はフィルム式なのですが、現代の偵察ポッドは画像データを電送する事が可能で、もし自衛隊がRF-4に、搭載するのは無理だけれども、国産開発に失敗した時点で海外製装備を採用していたならばと思うことも多いのです。
RF-2,というのは冗談ですが偵察航空隊所要のF-2戦闘機を追加調達しておいて、MS-110を搭載運用する、偵察任務を行わない状況では対艦攻撃にも参加する、こうした運用はあって良かったのではないかと思います。2020年代には百里基地にF-2が配備されましたし。
RF-4は悪い航空機ではないのですが、現像という手間で時代から置き去られていまして。そして時代はリアルタイムの映像伝送の時代にも維持されていました、大規模災害に際しては偵察に往復し百里で現像し入間基地まで輸送機で運びヘリコプターで首相官邸に運ぶ。
UH-1多用途ヘリコプター、陸上自衛隊は映像伝送機を阪神大震災のころから導入、これは映像中継機など負担はあるのですがリアルタイムの情報を送ることができます、それはまだF-2戦闘機生産が続いていた時代でしたので、置き換えの機会はあったはずなのですね。
ドラッグシュートを展開させ着陸するRF-4,もちろん誤解の無いように記しますと、RF-4の戦術偵察はUH-1では不可能です、災害派遣はあくまでRF-4がその技術を応用して実施しているもの、写真の画像も映像伝送機よりは高度で実際顔を判別できる程ではあった。
偵察航空隊第501飛行隊、しかしこの部隊がそのままF-2戦闘機に機種転換していたら、とおもうのです。他方で、UH-1の映像伝送機についてもも、そろそろ8K画像を考えねばならないように思うのですよね。なにより映像情報、いつ来るか分らぬ大災害には必要だ。
腕立て伏せでいつ来るかもわからない大災害や国籍不明機に備えて体を鍛えている、訳ではありません。一見して異様な風景ですけれども、まあ自衛隊の中の人以外からみれば航空祭は全て異様というか別世界、日常では中々ファントムは間近に見る事はありません。
押すな、といわれると押したくなる例のボタンです。皆さんも非常ベルとか緊急停止ボタンとか自爆装置とか、小さいころに押したくなる、押したくなった、押したくて自作した、車に自爆ボタンスイッチのステッカーを貼った、ピンポンダッシュされた、方はいるはず。
例のボタン、押したら大変な事になるというボタンは浪漫が有るものですが、このボタンも押したらな大変な事になります、どんな気分なのでしょうかね、またボタンの説明はどのように行われたのかも気になるところです、何より場所ば場所、後ろにイーグルが並ぶ。
突如怪鳥の様なけたたましいベルが鳴る、蹴り飛ばされるように一斉に腕立て伏せの姿勢から走り出す操縦士と整備員たち、蹴り飛ばししたのは地球で、そのまま大空に飛び立つ為に蹴飛ばし走り出します、スクランブル!スクランブル!、緊急発進展示がはじまった。
スクランブル!スクランブル!緊急発進展示の開始です。少年少女スイッチとともに駆けだしたそのさきはF-4ファントム、東京急行という北海道沖から三陸沖を経て東京に接近するロシア軍爆撃機に備える首都防衛の緊急発進展示が、いよいよ開始されたのですね。
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