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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

明るい感情・階段だ!(感情の世界⑪)

2010-05-30 | 第八章「魂と聖霊」
《大人になれば、何か人生の目的を決めて、それに向かってまい進する。それが人生に真面目に取り組む道であり、幸福への道である》。この考え方は、いつの間にか身につけ、空気の存在のように疑うこともなかった。

 それが、ある日突然、その当たり前が違って見えるようになった。そして、《生き甲斐の心理学》を10年前から学びはじめ、段々それを言葉で表現できるようになってきた。理論も大切なのだろう。

何が変わったか。一つは、上記の幸福への道は、自分で幸福の目標を決めることだが、そんな目標に100%到達することは皆無であるということだ。ひょっとすると、死ぬまで到達できない。

 そして、これまでお話した理論で、感情が理想と現実のギャップとすると。常に暗い感情が基調になってしまう。

 目標中心の人生観。幸福の条件中心の人生観は、場合によって理想故に凶器となり、こころの健康すら奪うことがある。理想の仕事、理想の家族、理想の・・・。また、その理性的に決めた目標事態も正しいものか意外と怪しい。今は激動の時代でもある。10年前の常識は今随分変わった。

 人間の存在は、いつ死ぬか判らない儚いものでもある。父も人間ドックで健康に大変留意する人であったが、突然の病魔にあっけなく逝ってしまった。だれでも、そういう存在なのだろう。そんな中で、幸福の目標だけで生きるのは危険かもしれない。

 さて、ある日体験したのは、明るい統御感だった。身体の快感とは違う、こころの底からの明るい感情であった。その感情を体験するときは、何か大きな目標を達成したわけでもなかった。難しい難問が解けたわけでもなかった。ありのままの自分。ただ、存在するだけの自分が大きな喜びに包まれたのだった。

 読者の皆様は、既にお気づきなのだと思う。幸福への道は、目標設定だけでなく、感情(明るい感情)も充分考慮しなければならないということだと思う。幸福の条件のほかに幸福感など豊かな明るい感情の世界もあるのだ。

 明るい感情を獲得するのは、考え方次第で意外に簡単だ。野の花に感動したり、写真のブナの樹を見て嬉しく感じたりする。日常のちょっとした中に、天上の喜びを感じる。

 暗い感情の階段(ストレス曲線)。不安、怒り、身体症状、ウツ、錯乱の5段階と同様に、明るい感情(幸福曲線)を生き甲斐の心理学では5段階設定している。平安、友好的感情、健康感、幸福感、統御感である。

 明るい感情も暗い感情と同様に階段になっており、明るい感情の獲得はちょっとした訓練が必要とされている。私も一学徒であり、判らないところが沢山あるが、しばらく明るい感情についてご一緒に考えてみませんか。

 筑波山で見かけたが写真のブナの樹、清浄な雨水を吸いながら、天に向かって立つ姿は、杉とも異なり、何か豊穣な生命の神秘を語っているようだ。

(このシリーズは「生き甲斐の心理学」(5章6章を参考にしています。U先生ありがとうございます。)

感情の世界⑪(見えないものを観る、聞こえないものを聴く) 12/60)

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